第61回 午前 問97
臨床医学
Wilson病に関する問題
Wilson病で代謝に異常がみられるのはどれか。
- 1亜鉛
- 2コバルト
- 3鉄
- 4銅
- 5マンガン
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✓ これが正解4銅
解説
Wilson病は銅の代謝に異常がみられる病気です。
Wilson病は、生まれつきの遺伝子の異常によって、銅を体の外へ出す仕組みがうまく働かなくなる病気です。本来、余分な銅は肝臓から胆汁に混ざって排出されますが、Wilson病ではそれができないため、銅が肝臓や脳、目などにたまっていきます。
銅が肝臓にたまると肝炎や肝硬変が起こり、脳の大脳基底核などにたまると、ふるえや筋のこわばり、話しにくさなどの神経の症状や、精神の症状が現れます。目の角膜の縁に銅がたまって、茶色がかった輪(Kayser-Fleischer輪)が見えることも特徴です。血液中で銅を運ぶたんぱく質であるセルロプラスミンが低くなることも、診断の手がかりになります。ほかの肢は、Wilson病で代謝の異常の中心となる金属ではありません。
したがって、Wilson病で代謝に異常がみられるのは銅です。Wilson病は銅がたまる病気で、肝臓と脳と目に症状が出る、と覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1亜鉛:亜鉛は、腸からの銅の吸収を妨げる働きがあるため、Wilson病の治療薬として使われることがあります。代謝の異常の中心は銅で、亜鉛ではありません。
- 2コバルト:コバルトは、ビタミンB12の成分として知られる金属です。Wilson病で体内にたまって症状を起こすのは銅であり、コバルトの代謝の異常ではありません。
- 3鉄:鉄が体にたまりすぎて臓器が傷つく病気は、ヘモクロマトーシスと呼ばれます。Wilson病は鉄ではなく、銅がたまる病気です。
- 5マンガン:マンガンは、大量に吸い込むなどして中毒になると、Parkinson病に似た症状を起こすことがあります。しかし、Wilson病で代謝に異常がみられる金属は銅です。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問97(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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