第61回 午前 問96
臨床医学
機能性神経学的症状症に関する問題
機能性神経学的症状症/変換症〈転換性障害〉で正しいのはどれか。
- 1精神療法は無効である。
- 220歳以降の発症は稀である。
- 3経過が短いほど予後不良である。
- 4患者が診断を受け入れていると予後が良い。
- 5パーソナリティー症〈パーソナリティー障害〉の合併例は予後が良い。
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✓ これが正解4患者が診断を受け入れていると予後が良い。
解説
患者が診断を受け入れていると予後が良いとされます。
機能性神経学的症状症(変換症、転換性障害)は、体を動かせない、歩けない、感覚がないなどの神経の症状が現れるのに、検査では脳や神経の病気が見つからず、症状が神経の病気では説明できない形をとる状態です。本人がわざと症状をつくっているのではない点が大切です。
この状態の予後に影響する要因として、本人が診断の内容を理解し、受け入れているかどうかが挙げられます。診断を受け入れていると、症状の仕組みを理解したうえで、治療やリハビリテーションに前向きに取り組みやすくなり、回復が期待しやすくなります。反対に、ほかの病気が隠れていると考え続けると、治療に結び付きにくくなります。ほかの肢は、治療法の効果、発症の年齢、経過の長さ、合併する状態と予後の関係を取り違えています。
したがって、患者が診断を受け入れていると予後が良い、という記述が正しい答えです。症状の期間が短い、診断を受け入れている、合併する精神の問題が少ない、が良い予後の条件、とまとめて覚えましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1精神療法は無効である。:機能性神経学的症状症では、認知行動療法などの精神療法が、症状の改善に役立つとされています。理学療法と組み合わせることもあり、精神療法が無効とはいえません。
- 220歳以降の発症は稀である。:機能性神経学的症状症は、子どもから高齢者まで幅広い年齢で発症するとされます。20歳以降の発症がまれとする記述は合っていません。
- 3経過が短いほど予後不良である。:症状が現れてからの経過が短いほど、回復しやすく予後が良いとされています。経過が短いほど予後不良とする記述は逆になっています。
- 5パーソナリティー症〈パーソナリティー障害〉の合併例は予後が良い。:パーソナリティー症(パーソナリティー障害)などの精神の問題を合併していると、回復しにくく予後が悪くなりやすいとされます。予後が良いとする記述は逆です。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問96(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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