第61回 午後 問56
解剖学
後大脳動脈に関する問題
後大脳動脈から分枝する血管に栄養されているのはどれか。
- 1視床
- 2被殻
- 3淡蒼球
- 4尾状核
- 5扁桃体
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✓ これが正解1視床
解説
視床は後大脳動脈からの枝で栄養されています。
脳の深部にある灰白質(大脳基底核や視床)は、太い動脈から出る細い穿通枝によって栄養されます。判断の軸は、どの動脈の枝がどの構造を栄養しているかです。
後大脳動脈は脳底動脈から分かれ、後頭葉や側頭葉の下面に加えて、視床穿通動脈や視床膝状体動脈などの枝を出して視床を栄養します。そのため後大脳動脈領域の梗塞では、視野障害に加えて視床の障害による感覚障害などが起こることがあります。よって後大脳動脈から分枝する血管に栄養されているのは視床です。
被殻と淡蒼球の多くは、中大脳動脈から出るレンズ核線条体動脈に栄養されており、高血圧性の被殻出血はこの動脈の破綻で起こります。尾状核は主に前大脳動脈の枝(Heubner反回動脈)と中大脳動脈の穿通枝で栄養されます。扁桃体は側頭葉の内側にあり、主に内頸動脈から出る前脈絡叢動脈などで栄養されます。被殻は中大脳動脈、視床は後大脳動脈、と出血や梗塞の好発部位とセットで覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2被殻:被殻へ血液を送るのは中大脳動脈から出る細い穿通枝です。高血圧で破れやすく、脳出血の好発部位として知られています。
- 3淡蒼球:淡蒼球も主に中大脳動脈のレンズ核線条体動脈や、内頸動脈系の前脈絡叢動脈で栄養されます。後大脳動脈の主な灌流域ではありません。
- 4尾状核:尾状核の頭部は前大脳動脈の反回枝などから血液を受けています。脳の後方を流れる後大脳動脈の枝から栄養を受ける構造ではありません。
- 5扁桃体:扁桃体は側頭葉の奥にある構造で、内頸動脈系の前脈絡叢動脈などから血液を受けます。後大脳動脈の枝が主に担う場所ではありません。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問56(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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