第61回 午後 問58
解剖学
甲状腺で正しいの
甲状腺で正しいのはどれか。
- 1重量は約100 gである。
- 2カルシトニンを分泌する。
- 3副甲状腺は2個からなる。
- 4甲状軟骨の上方に位置する。
- 5上甲状腺動脈は内頸動脈から分岐する。
答えと解説を見る
✓ これが正解2カルシトニンを分泌する。
解説
甲状腺の傍濾胞細胞はカルシトニンを分泌します。
甲状腺は頸部の前面、気管の前にある蝶が羽を広げたような形の内分泌器官です。判断の軸は、甲状腺の大きさと位置、分泌するホルモン、周囲の構造(副甲状腺や血管)の解剖です。
甲状腺には、甲状腺ホルモン(サイロキシンなど)を作る濾胞細胞と、その間に散らばる傍濾胞細胞(C細胞)があります。傍濾胞細胞が分泌するのがカルシトニンで、骨からカルシウムが溶け出すのを抑え、血中のカルシウム濃度を下げる方向に働きます。よってカルシトニンを分泌するという記述が正しいものです。
成人の甲状腺の重さは十数〜20 g前後とされ、約100 gは重すぎます。副甲状腺は甲状腺の裏側に通常上下左右の4個あります。甲状腺は甲状軟骨(のどぼとけ)の下方、気管の上部の前に位置します。上甲状腺動脈は外頸動脈の最初の枝として出ます。甲状腺はカルシウムを下げるカルシトニン、副甲状腺はカルシウムを上げるパラトルモン、と対にして覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1重量は約100 gである。:成人の甲状腺は十数〜20 g前後の小さな臓器です。約100 gという重さは正常の数倍にあたり、甲状腺腫などで大きくなった場合の値です。
- 3副甲状腺は2個からなる。:副甲状腺は甲状腺の後面に付く米粒ほどの小さな腺で、ふつうは上下左右に1個ずつ、合計4個あります。2個ではありません。
- 4甲状軟骨の上方に位置する。:甲状腺はのどぼとけ(甲状軟骨)より下にあり、輪状軟骨の下から気管の上部を前から包んでいます。甲状軟骨の上方ではありません。
- 5上甲状腺動脈は内頸動脈から分岐する。:上甲状腺動脈は外頸動脈の一番目の枝として分かれ、甲状腺の上部に入ります。内頸動脈は頸部では枝を出さずに頭蓋内へ向かいます。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問58(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)