第61回 午後 問73
運動学
遠心性収縮に関する問題
遠心性収縮が生じるのはどれか。2つ選べ。
- 1頭上の手を下ろすときの三角筋前部線維
- 2懸垂で体を上げるときの上腕二頭筋
- 3腕立て伏せで肘を伸ばすときの上腕三頭筋
- 4立位から椅子に座るときの大腿四頭筋
- 5つま先立ちするときのヒラメ筋
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✓ これが正解1頭上の手を下ろすときの三角筋前部線維
✓ これが正解4立位から椅子に座るときの大腿四頭筋
解説
腕を下ろすときの三角筋と、座るときの大腿四頭筋は遠心性収縮です。
遠心性収縮は、筋が力を出しながら引き伸ばされる収縮で、重力などの外力にブレーキをかけてゆっくり動かすときに起こります。判断の軸は、その動作で重力がどちら向きに働き、どの筋がそれに逆らってブレーキをかけているかです。
頭上の手を下ろすとき、上肢は重力で下へ落ちようとします。肩を屈曲させる三角筋前部線維が、伸ばされながら力を出して下ろす速さを調整しているので、遠心性収縮です。立位から椅子に座るときも、体は重力で沈み込み、膝が曲がっていく間、膝を伸ばす大腿四頭筋が伸ばされながら体重を支えてゆっくり腰を下ろします。これも遠心性収縮です。この2つが正答です。
懸垂で体を上げるときの上腕二頭筋は、肘を曲げながら短くなって体を持ち上げるので求心性収縮です。腕立て伏せで肘を伸ばすときの上腕三頭筋も、短くなりながら体を押し上げる求心性収縮です。つま先立ちするときのヒラメ筋は、足関節を底屈させて体を持ち上げる求心性収縮です。重力に逆らって持ち上げるのは求心性、重力に任せつつゆっくり下ろすのは遠心性、と覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2懸垂で体を上げるときの上腕二頭筋:懸垂で体を引き上げるとき、上腕二頭筋は肘を曲げながら筋の長さが短くなっています。これは求心性収縮です。体を下ろすときなら遠心性になります。
- 3腕立て伏せで肘を伸ばすときの上腕三頭筋:腕立て伏せの上がる局面では、上腕三頭筋が縮みながら肘を伸ばして体重を押し上げています。筋の長さが短くなるので、遠心性ではなく求心性です。
- 5つま先立ちするときのヒラメ筋:かかとを上げるとき、ヒラメ筋は縮みながら足首を底屈させ、体重を持ち上げています。筋が短くなる求心性の働きで、ゆっくり下ろす場面とは逆です。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問73(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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