第26回 問題16
現代の精神保健の課題と支援
N市では,保健指導としてアルコール関連問題のスクリーニング調査と簡易的な面接指導を行う計画を立てている。
次のうち,上記計画で使用するスクリーニングテストとして,適切なものを1つ選びなさい。
- 1AUDIT
- 2GHQ
- 3SDS
- 4CES-D
- 5BDI
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✓ これが正解1AUDIT
解説
飲酒の問題を見つけ簡易介入につなげるにはAUDITを使います。
事例問題では、N市の計画の中身が決め手です。N市が予定しているのは、アルコール関連問題のスクリーニング調査と、それに続く簡易的な面接指導です。つまり、飲酒の問題を見つける道具であり、その結果を面接指導(簡易介入)につなげられる検査を選ぶことになります。
AUDITは、WHOが開発したアルコール使用障害の同定テストで、飲酒の頻度や量、飲酒による問題などを問う10の質問で構成されます。合計点によって危険の少ない飲酒から依存の疑いまで段階を分けられるため、その段階に応じた減酒の助言などの簡易介入と組み合わせて使われています。N市の計画に最も適したテストはAUDITです。
他の検査は、精神的な健康状態全般や抑うつの程度を測るためのもので、アルコール関連問題を見つけるためのものではありません。
見分け方として、スクリーニングテストの問では、何を見つけるための検査かを先に確かめ、アルコールはAUDIT、抑うつはSDS・CES-D・BDI、精神的健康全般はGHQ、と対象ごとにまとめておくと選びやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2GHQ:GHQは精神健康調査票と呼ばれ、不安や不眠、社会的な活動の障害など、精神的な健康状態を全般的に捉えるための質問紙です。飲酒の量や飲酒による問題を見つける検査ではありません。
- 3SDS:SDSはツァンが作成した自己評価式の抑うつ尺度で、抑うつの程度を本人の回答から測るものです。アルコール関連問題のスクリーニングと簡易的な面接指導という計画には合いません。
- 4CES-D:CES-Dは、一般の人々を対象に抑うつ症状の程度を調べるために作られた自己記入式の尺度です。抑うつのスクリーニングには使われますが、飲酒の問題を捉える検査ではありません。
- 5BDI:BDIは、認知療法で知られるベックが作成した抑うつの自己評価尺度で、抑うつ症状の重さを測るために用いられます。アルコール関連問題のスクリーニングに用いる検査ではありません。
出典:第26回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題16。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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