第27回 問題44
精神保健福祉制度論
精神医療審査会に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
- 1市町村が事務を行う。
- 2精神障害当事者を委員とすることが必須である。
- 3定期病状報告の審査対象から措置入院者は除外される。
- 4入院者からの電話による退院請求は審査の対象となる。
- 5精神科病院の管理者に入院者の処遇改善を命令できる。
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✓ これが正解4入院者からの電話による退院請求は審査の対象となる。
解説
電話による退院請求も、精神医療審査会の審査の対象になります。
精神医療審査会は、精神科病院に入院している人の人権を守るため、入院が必要かどうかや処遇が適切かどうかを、専門家が中立的に審査する機関です。精神保健福祉法第12条は、審査を行わせるため、都道府県に精神医療審査会を置くと定めています。この問は、審査会の設置、委員、審査の対象、権限を正しく押さえているかを問います。
審査会の仕事の一つが、退院等の請求の審査です。同法第38条の4により、入院中の人や家族等は、都道府県知事に対して退院や処遇の改善を求めることができ、知事は請求の内容を審査会に通知して審査を求めます。請求は書面によるのが原則ですが、入院している人が口頭での請求を求めるときは、電話を含む口頭による請求も受理するものとされています。入院中の人が手紙を書くことが難しい場合も考えて、請求の道を広くしているものです。正解はこの記述です。
審査会の委員は、精神障害者の医療、保健または福祉、法律の各分野の学識経験者から任命されます。措置入院の人の定期の病状報告も審査の対象です。審査の結果に基づいて退院や処遇の改善を命じるのは、審査会ではなく都道府県知事です。
覚え方は、審査会は審査をする機関、命令を出すのは都道府県知事、と役割を分けることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1市町村が事務を行う。:精神医療審査会は都道府県に置かれ、その事務は精神保健福祉センターが行うこととされています。市町村が事務を行う機関ではありません。
- 2精神障害当事者を委員とすることが必須である。:合議体の委員は、精神障害者の医療に関する学識経験者、保健または福祉に関する学識経験者、法律に関する学識経験者で構成されます。精神障害当事者を必ず委員に入れる決まりはありません。
- 3定期病状報告の審査対象から措置入院者は除外される。:都道府県知事は、措置入院の人について病院から定期の報告があったときも審査会に通知して審査を求めることとされています。措置入院の人が除外されるという記述は誤りです。
- 5精神科病院の管理者に入院者の処遇改善を命令できる。:審査会は入院や処遇の適否を審査し、その結果を知事に通知する機関です。病院の管理者に処遇の改善を命じる権限は都道府県知事にあり、審査会自身が命令するわけではありません。
出典:第27回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題44。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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