第36回 問題77
権利擁護を支える法制度
次のうち,日本国憲法における社会権として,正しいものを2つ選びなさい。
- 1財産権
- 2肖像権
- 3教育を受ける権利
- 4団体交渉権
- 5自己決定権
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✓ これが正解3教育を受ける権利
✓ これが正解4団体交渉権
解説
社会権は教育を受ける権利と団体交渉権などの労働基本権です。
この問は、日本国憲法の人権を、国家からの自由を守る自由権と、国家に積極的な給付や配慮を求める社会権に分けて考えると解けます。社会権は20世紀に入って生まれた考え方で、憲法では第25条の生存権、第26条の教育を受ける権利、第27条の勤労の権利、第28条の労働基本権がこれに当たります。2つ選ぶ問なので、この4つの条文に当てはまる肢を探します。
教育を受ける権利は第26条が定めるもので、国に教育の条件を整えることを求める権利なので社会権です。団体交渉権は、第28条が保障する勤労者の団結する権利、団体交渉その他の団体行動をする権利(労働三権)の一つで、経済的に弱い立場にある労働者が使用者と対等に交渉できるようにするための権利なので、これも社会権に分類されます。
これに対して財産権は経済的自由権、肖像権と自己決定権は憲法に明文がなく、幸福追求権を定めた第13条から導かれるいわゆる新しい人権として議論されてきたものです。見分け方は、国に何かをしてもらう権利(生存・教育・勤労・労働基本権)が社会権、国に邪魔されない権利が自由権、と整理することです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1財産権:財産権は第29条が定める権利で、国家から財産を侵害されないことを中心とする経済的自由権に分類されます。国に給付や配慮を求める社会権には当たりません。
- 2肖像権:肖像権は憲法に明文の規定がなく、第13条の幸福追求権を根拠に判例などで認められてきた新しい人権の一つです。国に積極的な措置を求める社会権ではありません。
- 5自己決定権:自己決定権も憲法に直接の条文はなく、第13条の幸福追求権から導かれると説明される新しい人権です。自分のことを自分で決める自由に関わる権利で、社会権の分類には入りません。
出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題77。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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