第36回 問題82
権利擁護を支える法制度
次のうち,「成年後見関係事件の概況(令和4年1月~12月)」(最高裁判所事務総局家庭局)に示された「成年後見人等」に選任された最も多い者として,正しいものを1つ選びなさい。
- 1親族
- 2弁護士
- 3司法書士
- 4社会福祉士
- 5市民後見人(注) 「成年後見人等」とは,成年後見人,保佐人及び補助人のことである。
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✓ これが正解3司法書士
解説
令和4年の成年後見人等に最も多く選ばれたのは司法書士です。
この問は、最高裁判所事務総局家庭局が毎年まとめる成年後見関係事件の概況(令和4年1月〜12月)に示された、成年後見人等と本人との関係の集計で判断します。成年後見人等とは、成年後見人、保佐人、補助人をまとめた呼び方です。統計の問なので、出題当時に公表された令和4年の数字で考えます。
この概況では、成年後見人等に選任された者を、親族と、弁護士・司法書士・社会福祉士などの親族以外の第三者に分けて集計しています。令和4年は親族が7,560件(約19.1%)、親族以外が32,004件(約80.9%)で、親族以外の内訳では司法書士が11,764件と最も多く、弁護士8,682件、社会福祉士5,849件が続いていました。したがって、正しいものは司法書士です。
制度が始まった当初は親族が成年後見人等になる例が多かったのですが、財産管理の適正さや身寄りのない人の増加などを背景に、専門職が選ばれる流れが続いてきました。覚え方としては、近年の概況では職種別の首位は司法書士、親族は全体の少数派、市民後見人の選任はまだ少ない、という大まかな順序をつかんでおくと迷いません。数字そのものは年ごとに変わるので、何年の概況かを確かめて読む習慣をつけましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1親族:かつては親族が成年後見人等になる例が多数でしたが、令和4年の概況で親族は全体の約2割にとどまり、職種別の件数でも司法書士を下回るため、最も多い選任者ではありません。
- 2弁護士:弁護士は親族以外の専門職として多く選ばれていますが、令和4年の概況での件数は司法書士より約3千件少なく、職種別では2番目でした。最も多い者には当たりません。
- 4社会福祉士:社会福祉士も専門職として選任されていますが、件数は司法書士や弁護士より少なく、令和4年の概況で最も多く選ばれた者ではありません。
- 5市民後見人(注) 「成年後見人等」とは,成年後見人,保佐人及び補助人のことである。:市民後見人は、研修を受けた地域の住民が担う後見人で、育成が進められていますが、令和4年の概況での選任は271件にとどまり、最も多い者ではありません。
出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題82。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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