第36回 問題122
福祉サービスの組織と経営
福祉サービス提供組織の財源に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1障害福祉サービスを行う事業者の収入の総額は,市町村からの補助金の総額に等しい。
- 2介護保険事業を行う事業者の収入の総額は,利用者が自己負担する利用料の総額に等しい。
- 3ファンドレイジングとは,事業や活動を行うために必要な資金を様々な方法を使って調達することを指す。
- 4社会福祉法人が解散する場合,定款の定めにかかわらず,その法人に対して寄付を行ってきた個人は,寄付した割合に応じて残余財産の分配を受けることができる。
- 5特定非営利活動法人は,特定非営利活動に係る事業に支障がない限り,事業によって得られた利益を自由に分配することができる。
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✓ これが正解3ファンドレイジングとは,事業や活動を行うために必要な資金を様々な方法を使って調達することを指す。
解説
ファンドレイジングは必要な資金を様々な方法で調達することです。
福祉サービスを提供する組織の財源は、介護報酬や障害福祉サービスの報酬のような公的な給付、利用者が支払う負担、補助金、寄付、事業収入など、いくつもの種類から成り立っています。この問は、それぞれの財源の性質と、法人ごとの決まりを正しく述べているかで判断します。
ファンドレイジングとは、事業や活動を行うために必要な資金を、寄付の呼びかけ、会費、助成金の申請、クラウドファンディング、イベントなど様々な方法を使って調達することを指します。単にお金を集めるだけでなく、組織の使命や活動を支援者に伝えて共感を得て、継続的な支え手を増やしていく取組として位置づけられています。したがって、ファンドレイジングの説明が最も適切です。
ほかの記述は、収入の内訳や法人制度の決まりについて誤りがあります。障害福祉サービスや介護保険の事業者の収入は、公費や保険から支払われる給付費と、利用者の自己負担とを合わせたものが中心であり、どちらか一方だけで成り立つわけではありません。また、社会福祉法人や特定非営利活動法人は営利を目的としない法人であり、利益や残余財産を出資者や寄付者に分ける仕組みはとられていません。
財源の問では、事業者の収入は給付と利用者負担の組み合わせ、非営利法人は利益を分配しない、という2点を押さえておくと判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1障害福祉サービスを行う事業者の収入の総額…:障害福祉サービスの事業者の収入は、市町村から支払われる介護給付費などの給付費と、利用者の負担を中心に成り立っています。補助金の総額と収入の総額が等しくなるわけではありません。
- 2介護保険事業を行う事業者の収入の総額は,…:介護保険の事業者が受け取る介護報酬は、保険から支払われる給付分と利用者の自己負担分を合わせたものです。収入の総額が利用者の負担だけと等しくなることはありません。
- 4社会福祉法人が解散する場合,定款の定めに…:社会福祉法では、解散した社会福祉法人の残余財産は定款の定めに従って帰属先に帰属し、処分されない財産は国庫に帰属します。寄付者が割合に応じて分配を受ける仕組みはありません。
- 5特定非営利活動法人は,特定非営利活動に係…:特定非営利活動法人は営利を目的としない法人で、事業で得た利益をメンバーなどに分配することはできません。利益は特定非営利活動に充てるのが前提です。
出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題122。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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