第36回 問題126
高齢者福祉
「令和5年版高齢社会白書」(内閣府)に示された日本の高齢者を取り巻く社会情勢に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
- 1人口の高齢化率は,2022年(令和4年)10月1日現在で,約16%となっている。
- 2高齢化率の「倍加年数」をアジア諸国で比較すると,韓国は日本よりも短い年数となっている。
- 3総人口に占める75歳以上の人口の割合は,2070年(令和52年)に約40%に達すると推計されている。
- 42022年(令和4年)の労働力人口総数に占める65歳以上の者の割合は,2013年(平成25年)以降の10年間でみると,漸減傾向にある。
- 52021年(令和3年)の65歳以上の者の死因別の死亡率をみると,悪性新生物よりも肺炎の方が高くなっている。(注) 「倍加年数」とは,人口の高齢化率が7%から14%に達するまでに要した年数のことである。
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✓ これが正解2高齢化率の「倍加年数」をアジア諸国で比較すると,韓国は日本よりも短い年数となっている。
解説
倍加年数は韓国が18年で、日本の24年より短くなっています。
この問は、令和5年版高齢社会白書(内閣府)に示された数字や傾向を、出題当時の公表のとおりに確かめて判断します。
倍加年数とは、人口の高齢化率(総人口に占める65歳以上の人の割合)が7%から14%に達するまでにかかった年数のことで、高齢化がどれだけ速く進んだかを比べる目安になります。白書によると、日本は1970年に7%を超え、その24年後の1994年に14%に達しました。これに対し、アジア諸国では韓国が18年、シンガポールが15年と、日本を上回る速さで高齢化が進むと示されています。したがって、韓国は日本よりも倍加年数が短いという記述が正しいものです。
ほかの記述は、白書の数字や傾向と合いません。2022年10月1日現在の高齢化率は29.0%で、約16%ではありません。総人口に占める75歳以上の割合は、2070年に25.1%となり、約4人に1人と推計されています。労働力人口総数に占める65歳以上の割合は2022年に13.4%で、長期的には上昇傾向にあります。65歳以上の死因別の死亡率は、悪性新生物(がん)が最も高く、心疾患、老衰と続いています。
白書の問では、高齢化率はおよそ3割、75歳以上は将来約4人に1人、働く高齢者の割合は上昇、死因の首位はがん、という大きな傾向をつかんでおくと、数字が細かく変わっても判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1人口の高齢化率は,2022年(令和4年)…:白書では、2022年10月1日現在の高齢化率は29.0%です。約16%という数字は実際より大きく下回っており、すでに総人口のおよそ3割が65歳以上という現状と合いません。
- 3総人口に占める75歳以上の人口の割合は,…:白書の推計では、総人口に占める75歳以上の人の割合は2070年に25.1%で、約4人に1人です。約40%に達するという数字は、推計を大きく上回っています。
- 42022年(令和4年)の労働力人口総数に…:高齢の働き手は増え続けており、労働力全体に占める65歳以上の比率は2022年に13.4%と長い目で見て伸びています。少しずつ減っているという見方は白書と食い違います。
- 52021年(令和3年)の65歳以上の者の…:白書が示す2021年の65歳以上の死因別死亡率は、悪性新生物(がん)が最も高く、心疾患、老衰と続きます。肺炎の方が悪性新生物より高いという記述は誤りです。
出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題126。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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