第36回 問題141
児童・家庭福祉
特別養子縁組の制度に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1配偶者のない者でも養親となることができる。
- 2養子となることができる子の年齢上限は,6歳である。
- 3養親には離縁請求権はない。
- 4特別養子縁組の成立には,実親の同意は原則として必要ではない。
- 5特別養子縁組は,都道府県が養親となる者の請求により成立させることができる。
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✓ これが正解3養親には離縁請求権はない。
解説
特別養子縁組では、養親から離縁を請求することはできません。
特別養子縁組は、実の親との親族関係を終わらせ、養親との間に実の親子に近い安定した関係をつくる制度で、民法に定められています。子の利益のために家庭裁判所の審判で成立させる点が、当事者の合意と届出で成立する普通養子縁組との大きな違いです。
特別養子縁組の離縁について、民法は、養親による虐待、悪意の遺棄その他養子の利益を著しく害する事由があり、かつ実父母が相当の監護をすることができる場合に、養子の利益のため特に必要があると認めるときは、家庭裁判所は、養子、実父母又は検察官の請求により離縁させることができると定めています。請求できる人に養親は含まれておらず、この場合以外には離縁できないとされています。子の身分関係を安定させるための仕組みです。したがって、養親には離縁請求権がないという記述が最も適切です。
ほかの要件も条文で確かめておきます。養親となる者は配偶者のある者でなければならず、夫婦が共同で養親となるのが原則です。養子となる者は、請求の時に15歳未満であることが原則です。成立には養子となる者の父母の同意が原則として必要で、虐待などがある場合に例外が認められます。縁組を成立させるのは家庭裁判所で、養親となる者の請求によります。
特別養子縁組の問では、成立は家庭裁判所、養親は夫婦、子は原則15歳未満、父母の同意は原則必要、離縁は養親から求められない、と要件を一続きで覚えておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1配偶者のない者でも養親となることができる。:配偶者のいない人は、特別養子縁組の養親になれません。民法は夫婦がそろって養親となることを原則としており、独身の人が単独で縁組をする道は開かれていません。
- 2養子となることができる子の年齢上限は,6歳である。:養子となれる年齢は、家庭裁判所への請求の時点で15歳未満が原則です。以前は原則6歳未満でしたが、出題当時の民法ではすでに15歳に引き上げられていました。
- 4特別養子縁組の成立には,実親の同意は原則として必要ではない。:特別養子縁組を成り立たせるには、養子となる子の父母の同意が原則として必要です。父母が意思を示せない場合や、虐待など子の利益を著しく害する事情がある場合に限り例外となります。
- 5特別養子縁組は,都道府県が養親となる者の請求により成立させることができる。:特別養子縁組を成立させるのは家庭裁判所で、養親となる者が家庭裁判所に請求します。都道府県が成立させる仕組みではありません。
出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題141。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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