第37回 問題4
医学概論
難病に関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい。
- 1発病の機構が明らかでない疾患であることは,「指定難病」の要件の一つである。
- 2「指定難病」では,客観的な診断基準が定まっている。
- 3「指定難病」の患者数は我が国において人口の1%程度に達する。
- 4「障害者総合支援法」の対象疾患は,「指定難病」より対象範囲が狭い。
- 5小児の難病については,法律に基づく難病対策はない。(注)1 「指定難病」とは,「難病の患者に対する医療等に関する法律」に基づき,厚生労働大臣が指定する疾病をいう。2 「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
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✓ これが正解1発病の機構が明らかでない疾患であることは,「指定難病」の要件の一つである。
✓ これが正解2「指定難病」では,客観的な診断基準が定まっている。
解説
指定難病は発病の機構が不明で、客観的な診断基準が定まった疾病です。
2つ選ぶ問です。難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)は、第1条で難病を、発病の機構が明らかでなく、かつ、治療方法が確立していない希少な疾病であって、長期にわたり療養を必要とするものと定めています。指定難病は、この難病のうち、厚生労働大臣が指定し、医療費の助成の対象とするものです。
同法第5条第1項は、指定難病の要件として、患者数が本邦において厚生労働省令で定める人数に達しないことと、診断に関し客観的な指標による一定の基準が定まっていることなどをあげています。したがって、発病の機構が明らかでないことを指定難病の要件の一つとする記述と、指定難病では客観的な診断基準が定まっているとする記述の2つが適切です。
なお、省令で定める人数は人口のおおむね千分の一程度とされており、人口の1%程度に達するわけではありません。また、障害者総合支援法の対象となる疾病は指定難病より範囲が広く、小児の難病については、児童福祉法に基づく小児慢性特定疾病の医療費助成の仕組みがあります。
指定難病は、原因不明・治療法未確立・希少・長期療養という難病の要件に、患者数の上限と客観的な診断基準が加わる、と整理すると覚えやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 3「指定難病」の患者数は我が国において人口…:指定難病の要件となる患者数は、難病法施行規則で人口のおおむね千分の一程度に相当する数とされています。人口の1%程度に達するのではなく、それより一桁少ない水準が上限です。
- 4「障害者総合支援法」の対象疾患は,「指定…:障害者総合支援法の対象疾病は、指定難病を含みつつ、それ以外の疾病も加えて定められています。指定難病より範囲が広く、狭いとする点が逆です。
- 5小児の難病については,法律に基づく難病対…:子どもの難病には、児童福祉法に基づき、小児慢性特定疾病として医療費を助成する仕組みが置かれています。小児には法律による難病対策がないという内容は事実と異なります。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題4。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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