第37回 問題26
社会福祉の原理と政策
社会福祉法に定められた福祉に関する事務所(福祉事務所)についての次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1市町村は,福祉事務所を設置しなければならない。
- 2現業を行う所員については,社会福祉主事を充てるよう努めなければならない。
- 3現業を行う所員の数については,事務所ごとに標準数が定められている。
- 4指導監督を行う所員は,社会福祉士でなければならない。
- 5都道府県が設置する福祉事務所は,老人福祉法に定める福祉の措置に関する事務を行わなければならない。
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✓ これが正解3現業を行う所員の数については,事務所ごとに標準数が定められている。
解説
現業を行う所員の数は、事務所ごとに標準数が定められています。
福祉事務所は、社会福祉法に定められた福祉に関する事務所で、生活保護をはじめとする福祉の措置に関する事務を担う、地域の第一線の行政機関です。この問は、社会福祉法の福祉事務所に関する規定で判断します。
社会福祉法第16条は、所員の定数は条例で定めるとしたうえで、現業を行う所員(ケースワーカー)の数は、各事務所につき、被保護世帯の数に応じて同条各号に掲げる数を標準として定めるものとしています。したがって、現業を行う所員の数については、事務所ごとに標準数が定められているとする記述が最も適切です。
ほかの記述を確認します。第14条で福祉事務所の設置が義務づけられているのは都道府県と市(特別区を含む)で、町村は設置することができるとされています。第15条第6項は、指導監督を行う所員と現業を行う所員は社会福祉主事でなければならないとしており、努力義務ではなく、社会福祉士であることも求めていません。都道府県の福祉事務所がつかさどるのは生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法の事務で、老人福祉法の事務は含まれません。
設置義務は都道府県と市、現業員と査察指導員は社会福祉主事、現業員の数は標準数、と3つの点で整理しておくと判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1市町村は,福祉事務所を設置しなければならない。:条例で事務所を設けなければならないのは都道府県と市(特別区を含む)だけで、町村が事務所を置くかどうかは任意とされています。市町村すべてに義務があるわけではありません。
- 2現業を行う所員については,社会福祉主事を充てるよう努めなければならない。:社会福祉法は、指導監督を行う所員と現業を行う所員について、社会福祉主事でなければならないと定めています。充てるよう努めるという努力義務にとどまるものではありません。
- 4指導監督を行う所員は,社会福祉士でなければならない。:査察指導員について社会福祉法が求める資格は社会福祉主事です。社会福祉士の資格を持つことは法律上の条件になっていないので誤りです。
- 5都道府県が設置する福祉事務所は,老人福祉法に定める福祉の措置に関する事務を行わなければならない。:老人福祉法に基づく措置の事務を担当するのは市町村の福祉事務所です。都道府県の事務所の所掌は、生活保護・児童・ひとり親家庭と寡婦に関する3つの法律の事務に限られます。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題26。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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