第37回 問題53
障害者福祉
「障害者総合支援法」における基幹相談支援センターに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1地域における中核的な役割を担う機関として,総合的・専門的な相談支援や成年後見制度利用支援事業の実施等の業務を行う。
- 2障害者を通わせ,創作的活動又は生産活動の機会の提供,社会との交流の促進等の便宜を供与する役割を担う。
- 3障害者の職業生活における自立を図るため,就業面及び生活面の一体的な相談を行う。
- 4矯正施設を退所した障害者に対し,適切な福祉サービスに結び付けるための特別調整を行う。
- 5障害児の発達において中核的な役割を担う機関として,障害児の家族等に対し,相談,助言その他の必要な援助を行う。(注) 「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
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✓ これが正解1地域における中核的な役割を担う機関として,総合的・専門的な相談支援や成年後見制度利用支援事業の実施等の業務を行う。
解説
基幹相談支援センターは、地域の相談支援の中核を担う機関です。
基幹相談支援センターは、障害者総合支援法第77条の2に定められた機関で、条文は地域における相談支援の中核的な役割を担う機関と位置付けています。市町村が設置するもので、2024年4月施行の改正により、市町村は設置するよう努めるものとされました。
業務の中身は、障害の種別を問わない総合的・専門的な相談支援、地域の相談支援事業者への助言や人材の育成、地域移行・地域定着の促進、権利擁護・虐待の防止などです。成年後見制度利用支援事業も、権利擁護の取組の一つとして担うことができます。したがって、地域における中核的な機関として、総合的・専門的な相談支援や成年後見制度利用支援事業の実施等の業務を行うとする記述が最も適切です。
ほかの記述は、名前の似た別のセンターや施設の役割です。障害福祉の分野には、相談、就業と生活、矯正施設からの地域移行、障害児の発達支援など、目的ごとにセンターが置かれています。見分け方は、センターの名前に含まれる言葉(基幹は相談の中核、就業・生活、定着、児童発達)から役割を引き出し、根拠法とあわせて整理することです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2障害者を通わせ,創作的活動又は生産活動の…:記述の内容は、通所の場で創作的活動や生産活動に取り組み、社会とのつながりを広げる施設のものです。障害者総合支援法の地域生活支援事業に位置付く地域活動支援センターにあたり、相談の拠点とは役割が違います。
- 3障害者の職業生活における自立を図るため,…:就業面と生活面を一体的に相談・支援するのは、障害者雇用促進法に基づく障害者就業・生活支援センターの業務です。名前のとおり就業と生活を結び付けて支える機関で、根拠法も違います。
- 4矯正施設を退所した障害者に対し,適切な福…:矯正施設を退所する障害者などを福祉サービスに結び付ける特別調整は、地域生活定着支援センターが保護観察所と協働して行う業務です。基幹相談支援センターの業務ではありません。
- 5障害児の発達において中核的な役割を担う機…:障害児の発達支援の中核的な役割を担い、家族などへの相談・助言を行うのは、児童福祉法に基づく児童発達支援センターです。対象も根拠法も基幹相談支援センターとは異なります。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題53。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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