第37回 問題87
高齢者福祉
介護保険制度の介護報酬などに関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。
- 1介護サービス事業者は,自己負担分を除いた介護報酬を国民健康保険団体連合会に請求する。
- 2介護報酬の額の基準を厚生労働大臣が定めるときには,あらかじめ介護保険審査会の意見を聴かなければならない。
- 3介護サービス事業者からの介護報酬の請求などに関する審査の事務は,社会保険診療報酬支払基金が行う。
- 4介護保険施設入所者のうち,低所得者など一定の条件に該当する者を対象として,入所中の食費と居住費の負担軽減を図るための補足給付が設定されている。
- 5介護報酬の1単位当たりの単価は,介護サービス事業所の所在する地域やサービス種別にかかわらず,全国一律に定められている。
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✓ これが正解1介護サービス事業者は,自己負担分を除いた介護報酬を国民健康保険団体連合会に請求する。
✓ これが正解4介護保険施設入所者のうち,低所得者など一定の条件に該当する者を対象として,入所中の食費と居住費の負担軽減を図るための補足給付が設定されている。
解説
請求先は国保連、低所得の施設入所者には食費・居住費の補足給付があります。
介護報酬は、介護サービス事業者が提供したサービスの対価として支払われる費用で、介護保険法に基づき厚生労働大臣が基準を定めます。2つ選ぶ問なので、請求・審査・支払の流れと、利用者の負担を軽くする仕組みの両方から判断します。
まず請求の流れです。事業者は利用者から自己負担分(所得に応じて1割から3割)を受け取り、残りの額を国民健康保険団体連合会(国保連)に請求します。介護保険法は、市町村が審査と支払の事務を国保連に委託できると定めており、実際の請求先は国保連です。自己負担分を除いた介護報酬を国保連に請求するという記述は適切です。
もう一つは補足給付です。介護保険施設の食費と居住費は、原則として保険給付の外で入所者が負担します。そのため、低所得など一定の条件に当てはまる入所者には、この負担を軽くするための補足給付(特定入所者介護サービス費)が設けられています。この記述も適切です。
見分け方として、請求先は国保連、基準を決めるときに意見を聴くのは社会保障審議会、1単位の単価は地域とサービスで差がある、の3点を組にして覚えておくと迷いにくくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2介護報酬の額の基準を厚生労働大臣が定める…:厚生労働大臣が介護報酬の基準を定めるときに、あらかじめ意見を聴く相手は社会保障審議会です。介護保険審査会は、要介護認定や保険料などの処分に不服があるときの審査請求を扱う都道府県の機関で、報酬の基準づくりには関わりません。
- 3介護サービス事業者からの介護報酬の請求な…:介護報酬の請求を審査するのは、市町村から委託を受けた国民健康保険団体連合会です。社会保険診療報酬支払基金は主に医療保険の診療報酬を扱う機関で、介護保険では医療保険者から納付金を集めて市町村に交付する役割を担っています。
- 5介護報酬の1単位当たりの単価は,介護サー…:1単位の単価は、人件費の地域差を反映させるために地域区分ごとに設定され、さらにサービスの種類ごとの人件費の割合によっても変わります。基本は10円ですが、都市部ほど高くなるので、全国どこでも同じ額ではありません。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題87。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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