第37回 問題99
貧困に対する支援
生活困窮者自立支援法に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
- 1生活困窮者自立支援法の改正(2018年)により,任意事業に健康管理支援事業が追加された。
- 2住居確保給付金の支給審査や支給決定及び支給の業務は,福祉事務所設置自治体が行う。
- 3生活困窮者自立支援法では,相談支援とともに飲食物費や光熱水費について金銭給付を行うことを通じて自立を図ることを目的としている。
- 4一時生活支援事業は,低所得世帯であって世帯内の高齢者や子どものケアを行っている家族が一時的に休息をとれるようにサポートする事業である。
- 5生活困窮者自立支援法は,日本の永住者資格を有する外国籍の人を対象外としている。
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✓ これが正解2住居確保給付金の支給審査や支給決定及び支給の業務は,福祉事務所設置自治体が行う。
解説
住居確保給付金の審査・支給決定・支給は、福祉事務所設置自治体が行います。
生活困窮者自立支援法は、生活保護に至る前の段階にある生活困窮者に対して、自立相談支援事業や住居確保給付金の支給などを行う法律です。実施の主体は、福祉事務所を設置している自治体(都道府県、市、福祉事務所を設置する町村)です。
住居確保給付金は、離職などにより住居を失った人や失うおそれのある人に、家賃に相当する額を一定期間支給する給付です。法律上、この給付金を支給するのは福祉事務所設置自治体とされています。申請の相談や受付は自立相談支援機関の窓口で行われることがありますが、支給の審査や支給決定、支給そのものは自治体の業務です。したがって、この記述が正しいものです。
この法律の支援は相談支援が中心で、金銭の給付は住居確保給付金に限られます。生活費全般の保障を行う生活保護とは役割が違う点を意識すると、他の記述の誤りにも気づきやすくなります。
覚え方として、生活困窮者自立支援法のお金の給付は住居確保給付金だけ、支給するのは自治体、と押さえておくと判断できます。出題当時の法律では、住居のない人に宿泊場所などを提供する事業は一時生活支援事業という名称でした。現在は生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律(令和6年法律第21号、2025年4月1日施行)により、生活困窮者居住支援事業という名称になっています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1生活困窮者自立支援法の改正(2018年)…:健康管理支援事業は、2018年の改正で生活保護法に設けられた被保護者健康管理支援事業のことで、福祉事務所が被保護者の健康づくりを支える事業です。生活困窮者自立支援法の任意事業に加えられたものではありません。
- 3生活困窮者自立支援法では,相談支援ととも…:この法律の目的は、自立相談支援事業の実施や住居確保給付金の支給などを通じて自立の促進を図ることです。飲食物費や光熱水費といった生活費を金銭で給付する仕組みはなく、最低生活の保障は生活保護が担います。
- 4一時生活支援事業は,低所得世帯であって世…:一時生活支援事業は、住居を持たない生活困窮者に、一定の期間、宿泊場所や食事などを提供する事業です。高齢者や子どもの世話をしている家族が休息をとるためのレスパイトの事業ではありません。
- 5生活困窮者自立支援法は,日本の永住者資格…:この法律は、国籍によって対象を分けていません。永住者の資格をもつ外国籍の人であっても、現に経済的に困窮していれば、相談支援などを受けることができます。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題99。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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