平成27年度 秋期 午前Ⅱ 問20
システム構成要素
RASISに関する問題
システムの信頼性評価項目であるRASISのうち,Integrity(完全性)を高める方法を説明したものはどれか。
- アデータベースが格納されている磁気ディスクの障害情報を,保守業者に自動通報することによって,故障発生から復旧までの時間を短縮する。
- イデータベースに格納されている個人情報を暗号化するなど,不正アクセスによる個人情報の盗難に備える。
- ウ排他制御を行うことによって,複数の利用者が同時にデータベースの更新処理を行う場合でも,データの整合性を保証する。
- エ複数のコンピュータに同じ処理を実行させ,処理結果をデータベースに格納しておくことによって,内容の一致を確認しながら処理を進める。
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✓ これが正解ウ排他制御を行うことによって,複数の利用者が同時にデータベースの更新処理を行う場合でも,データの整合性を保証する。
解説
排他制御で同時更新時のデータの整合性を保つことが完全性を高めます。
RASISは、信頼性(Reliability)、可用性(Availability)、保守性(Serviceability)、完全性(Integrity)、安全性(Security)の頭文字を並べた評価項目です。見分ける軸は、その対策がどの性質を高めるかです。完全性は、データが矛盾なく正しい状態に保たれることを表します。排他制御によって、複数の利用者が同時に同じデータを更新しても、更新が失われたり食い違ったりしないようにするのは、まさにデータの整合性を守る対策です。故障の自動通報は保守性、暗号化は安全性というように、五つの性質を対策と組にしておくと見分けられます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アデータベースが格納されている磁気ディスク…:障害情報を保守業者に自動通報して、故障から復旧までの時間を短くするのは、修理のしやすさにあたる保守性(Serviceability)を高める対策です。データを正しい状態に保つ完全性とは、高める性質が違います。
- イデータベースに格納されている個人情報を暗…:個人情報を暗号化して不正アクセスによる盗難に備えるのは、情報を守る安全性(Security)を高める対策です。データの中身が矛盾なく正しいかという完全性ではなく、外からの攻撃に対する備えの話です。
- エ複数のコンピュータに同じ処理を実行させ,…:複数のコンピュータに同じ処理をさせ、結果を突き合わせながら進めるのはデュアルシステムの考え方で、主に故障を見つけて処理を続けられるようにする構成です。同時更新でのデータの食い違いを防ぐ対策ではありません。
この問題の用語
- RASIS信頼性・可用性・保守性・完全性・安全性の五つをまとめた指標です。信頼性は平均故障間隔で表し、これを伸ばすと可用性も上がります。
- 排他制御同じデータを同時に更新しても、矛盾が起きないようにする仕組みです。先の処理が終わるまで、後の処理を待たせて防ぎます。
- 完全性情報が壊れたり書き換えられたりせず、正しいまま保たれていること。機密性・可用性と並ぶ、三つの性質の一つです。
- 信頼性意図した動きと実際の結果が食い違わない度合い。情報セキュリティでは一貫しているという特性、機器ではRASISのRとして壊れにくさを指します。
- データベースたくさんのデータを決まった形で貯め、探したり書き換えたりできるようにした仕組み。多くの人が同時に使うことを前提にしています。
- 磁気ディスクデータを磁気で記録する装置で、ハードディスクなどが当たります。複数台を組み合わせ、故障しても復旧できるようにする使い方があります。
- 保守動いているシステムを使い続けられるように、点検や修正、更新を続ける作業です。障害の修正だけでなく、環境の変化に合わせた手直しも含みます。
- 暗号化内容を鍵がなければ読めない形に変換すること。通信の経路だけでは守りきれない場合があるので、ファイル自体にも施します。
出典:平成27年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問20
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問23(排他制御)
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問21:メモリインタリーブの説明(磁気ディスク)
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問14:内部統制に関する問題(信頼性)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問20:保守性の評価指標になるもの(保守)
- 平成29年度 秋期 午前Ⅱ 問23:XML署名の特徴(暗号化)
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