平成27年度 秋期 午前Ⅱ 問16
プロジェクトマネジメント
ステークホルダ各社の関係の組合せ
プロジェクトZにおけるプロジェクトとステークホルダ各社の関係の組合せのうち,適切なものはどれか。ここで関係の呼称は,PMBOKに従う。
〔プロジェクトZの説明〕
親会社A社のシステムを開発・保守・運用しているB社は,A社が吸収合併したC社の基幹システムをA社の基幹システムに統合するプロジェクトを立ち上げた。システム統合に伴う開発作業は,D社に委託することにした。
選択肢は原典ではプロジェクトとステークホルダ各社の関係(A社・B社・D社)の表。
- アA社:顧客 / B社:納入者 / D社:母体組織
- イA社:顧客 / B社:母体組織 / D社:納入者
- ウA社:母体組織 / B社:顧客 / D社:納入者
- エA社:母体組織 / B社:納入者 / D社:顧客
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✓ これが正解イA社:顧客 / B社:母体組織 / D社:納入者
解説
A社は顧客、実施するB社は母体組織、委託先のD社は納入者です。
PMBOKのステークホルダの呼び方では、プロジェクトの成果を受け取って使う組織を顧客、プロジェクトを実施する組織を母体組織、プロジェクトに製品やサービスを提供する外部の組織を納入者と呼びます。見分ける軸は、会社どうしの親子関係ではなく、このプロジェクトでの役割です。統合された基幹システムを使うのはA社なので顧客、プロジェクトを立ち上げて進めるのはB社なので母体組織、開発作業を委託されるD社は納入者です。A社がB社の親会社であることは、プロジェクトでの役割を決める材料にはなりません。成果を使う側、実施する側、外から支える側の三つに置き換えて読むと判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アA社:顧客 / B社:納入者 / D社:…:B社を納入者、D社を母体組織としています。プロジェクトを立ち上げて進めるのはB社であり、D社はB社から開発作業を委託される立場です。実施する組織と外から作業を提供する組織が入れ替わっています。
- ウA社:母体組織 / B社:顧客 / D社…:A社を母体組織、B社を顧客としています。A社は親会社ですが、プロジェクトを立ち上げて実施しているのはB社で、統合されたシステムを使うのはA社です。資本の関係とプロジェクトでの役割を取り違えた組合せです。
- エA社:母体組織 / B社:納入者 / D…:A社を母体組織、B社を納入者、D社を顧客としています。開発作業を委託されるD社は成果を受け取る立場ではなく、B社に作業を提供する立場です。三社とも役割がずれた組合せです。
この問題の用語
- ステークホルダその活動から影響を受ける、または活動に影響を与える人や組織。外部にもいて、不利益を受ける立場の人も含みます。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
- 保守動いているシステムを使い続けられるように、点検や修正、更新を続ける作業です。障害の修正だけでなく、環境の変化に合わせた手直しも含みます。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
- 組織目的を果たすために、人が役割を分けて集まったまとまりのことです。分け方には機能別、事業部制、マトリックスなどの形があります。
出典:平成27年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問16
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問19:アローダイアグラムに関する問題(プロジェクト)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問20:保守性の評価指標になるもの(保守)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問18:ステークホルダ登録簿に関する問題(ステークホルダ)
- 令和3年度 春期 午前Ⅱ 問14:情報セキュリティ監査基準の問題(ステークホルダ)
- 平成28年度 秋期 午前Ⅱ 問12:MTRSに関する問題(保守)
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