平成29年度 秋期 午前Ⅱ 問15
システム監査
職務の分離の例
内部統制としての効果的な職務の分離の例として,最も適切なものはどれか。
- ア開発部門のプログラマが運用部門のオペレータを兼務しない。
- イ購買管理で購入物品の検品確認と検品確認入力を同じ担当者が行わない。
- ウ資材管理で資材現物の状態の確認と当該資材に係る発注情報の確認を兼務しない。
- エ電子送金システムでシステムの始動と送金操作を同じ担当者が行わない。
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✓ これが正解ア開発部門のプログラマが運用部門のオペレータを兼務しない。
解説
開発の担当者が運用のオペレータを兼ねないのが効果的な分離です。
職務の分離は、一人の担当者に不正や誤りを起こせる権限がそろわないよう、互いにけん制し合う職務を別の人に割り当てる考え方です。見分ける軸は、分けた職務の組合せが本当にけん制として働くかどうかです。プログラムを作る人が本番の運用操作もできると、自分で書き換えたプログラムを誰の目も通さずに本番で動かせてしまいます。開発部門のプログラマが運用部門のオペレータを兼務しないことで、変更と実行の間に別の人の確認が入り、不正や誤りを防げます。選択肢を見るときは、二つの職務を同じ人が担うと何ができてしまうかを考え、そこに不正や誤りの余地が生まれる組合せを選ぶと判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ購買管理で購入物品の検品確認と検品確認入…:検品確認と、その結果をシステムに入力する作業は、確認した内容をそのまま記録する一続きの作業です。同じ担当者が行っても不正の余地が大きく広がるわけではなく、分けることで得られるけん制の効果は小さい組合せです。
- ウ資材管理で資材現物の状態の確認と当該資材…:資材現物の状態の確認と、その資材の発注情報の確認は、どちらも事実を確かめる側の作業です。兼務しても一人で不正を完結できる権限がそろうわけではないので、職務の分離としての効果は小さくなります。
- エ電子送金システムでシステムの始動と送金操…:システムの始動は、送金の内容には関わらない準備の操作です。送金操作を行う人がシステムを始動しても不正の手段が増えるわけではなく、けん制として分けるべきなのは送金の入力と承認のような組合せです。
この問題の用語
- 内部統制不正やミスを防ぐため、承認や記録、点検といった手続きを業務そのものに組み込んでおく社内の仕組み。整備と運用の最終責任は経営者が負います。
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
- ログいつ誰が何をしたかを、機器やソフトウェアが自動で残していく記録です。あとから出来事をたどれるので、事故の調査や不正の発見に使われます。
出典:平成29年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問15
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問14:内部統制に関する問題(内部統制)
- 令和5年度 春期 午前Ⅱ 問22:クラウドサービス派生データの問題(ログ)
- 令和元年度 秋期 午前Ⅱ 問13(部門)
- 平成30年度 秋期 午前Ⅱ 問21:SQL文(部門)
- 平成30年度 秋期 午前Ⅱ 問15:業務処理統制に関する問題(内部統制)
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