平成21年度 春期 午前 問43
開発技術
ユースケースに関する問題
ユースケースは,システムへの機能的要求を明確にする手段として,利用者とシステムとのやり取りを定義したものである。ユースケースを利用してモデル化するのが適切なものはどれか。
- アインターネットを活用した新しい IT サービスを企画する。
- イコンピュータ室の空調設備の工事を行う。
- ウ処理時間を短くするために並列プロセッサで処理を行う。
- エ預金者が ATM から現金を引き出す。
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✓ これが正解エ預金者が ATM から現金を引き出す。
解説
利用者とシステムとのやり取りをそのまま表せる場面を選びます。
この設問は、ユースケースが利用者とシステムとのやり取りを定義してシステムへの機能的な要求を明確にする手段だと述べたうえで、その道具でモデル化するのがふさわしい場面を選ばせています。ですから、外に居る主体が中の系に働きかけ、系がそれに応えて振る舞う、という一連の相互作用がはっきり描ける場面かどうか、という一点で見分けます。求められているのは、外部の主体が中のシステムに要求を投げかけ、システムがそれに応じて処理を進めて結果を返すやり取りが、時系列に沿って追える題材です。したがって、預金者が現金自動預払機から現金を引き出すという場面が、外部の主体と系のやり取りを最も素直に描ける題材でこの軸に合います。他の三つは、まだ機能的要求の定義に達していない企画段階の題材、系のやり取りではなく物理的な工事の題材、内部の実装方式の選定という設計内部の題材で、外部主体と系の相互作用を描くという道具の狙いとは合いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アインターネットを活用した新しい IT サ…:インターネットを活用した新しい IT サービスを企画するという題材を述べています。まだ機能的要求そのものが定まっていない企画段階に位置し、外部主体と系の相互作用を描き分ける道具の適用先とは段階が合いません。
- イコンピュータ室の空調設備の工事を行う。:コンピュータ室の空調設備の工事を行うという題材を述べています。物理的な設備の設置作業に関する事柄で、外部の主体と情報システムとのやり取りを描く題材ではなく、道具の対象そのものが違います。
- ウ処理時間を短くするために並列プロセッサで…:処理時間を短くするために並列プロセッサで処理を行うという題材を述べています。系の内部の実装方式に踏み込む選定の話で、外側から見た機能的要求の姿を描き出す対象とは扱う階層が違います。
この問題の用語
- 企画何のために作るのかを決め、進める形をまとめる最初の段階です。ここで業務の進め方そのものを見直すと、大きな改善につながります。
出典:平成21年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問43
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