平成22年度 秋期 午前 問40
セキュリティ
公開鍵暗号方式に関する記述
公開鍵暗号方式に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- アAES は,NIST が公募した公開鍵暗号方式である。
- イRSA は,素因数分解の計算の困難さを利用した公開鍵暗号方式である。
- ウ公開鍵暗号方式では利用者の数が増えると秘密鍵の配送先が増加する。
- エ通信の秘匿に公開鍵暗号方式を使用する場合は,受信者の復号鍵を公開する。
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✓ これが正解イRSA は,素因数分解の計算の困難さを利用した公開鍵暗号方式である。
解説
素因数分解の難しさに支えられた方式です。
公開鍵暗号方式では、鍵を二本一組で使います。片方は誰に見せてもよい公開鍵、もう片方は本人だけが持つ秘密鍵です。判定の軸は、その記述が鍵の役割の割り当てと合っているかという一点になります。内容を隠して送るときは、送る側が受け取る側の公開鍵で暗号化し、受け取る側が自分の秘密鍵で元に戻します。正解は、RSA が素因数分解の計算の困難さを利用した公開鍵暗号方式であるという記述です。大きな素数を二つ掛け合わせるのはたやすい一方で、その積から元の二つを割り出すのは非常に手間がかかります。行きは楽で戻りは困難というこの偏りが、そのまま鍵の非対称さを支えています。名前は考案した三人の頭文字を並べたものです。そもそも鍵を安全に配ることの難しさを解くために生まれた方式だという成り立ちを押さえておくと、役割の入れ替えに気づきやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アAES は,NIST が公募した公開鍵暗…:これは同じ鍵で暗号化と復号を行う方式で、二本一組の考え方とは仕組みが異なります。公募を経て選ばれたという部分だけが正しいため、そこに頷いて丸ごと通してしまいがちです。
- ウ公開鍵暗号方式では利用者の数が増えると秘…:相手ごとに違う鍵を安全に配らなければならないのは、同じ鍵を分け合う方式が抱える弱点です。二本一組の方式では、隠しておく側の鍵は本人が持つだけで誰にも渡しません。
- エ通信の秘匿に公開鍵暗号方式を使用する場合…:公開してよいのは、送り手が暗号化に使う側の鍵です。元に戻すための鍵まで公開してしまうと、誰でも中身を読めることになり、内容を隠すという目的そのものが消えてしまいます。
この問題の用語
- 公開鍵暗号方式「公開鍵暗号」と同じ意味です。配ってよい鍵と隠す鍵を対にして使うやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
- RSA非常に大きな数の素因数分解が難しいことを安全性の根拠にした公開鍵暗号方式です。鍵を公開するものと秘密にするものの2つに分けて使います。
- AES暗号化と復号に同じ鍵を使う共通鍵暗号の方式で、決まった長さごとに区切って処理します。処理が速く、通信やデータ本体の暗号化に使われます。
- 素因数分解大きな数を、かけ合わせのもとになる素数へ分けることです。これが非常に難しいことを利用したのが、RSA暗号です。
- 秘密鍵持ち主だけが手元に隠しておく鍵で、公開鍵と対になります。これが他人に渡ると、なりすましも盗み見も止められません。
- 復号暗号にした文を、もとの読める形に戻すことをいいます。相手の公開鍵で暗号化した文は、相手の秘密鍵だけで戻せます。
出典:平成22年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問40
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前 問38:OCSPを利用する目的(秘密鍵)
- 令和6年度 春期 午前 問38:公開鍵暗号方式に関する問題(公開鍵暗号方式)
- 令和5年度 秋期 午前 問37:楕円曲線暗号の特徴(RSA)
- 令和2年度 10月 午前 問42(AES)
- 平成30年度 秋期 午前 問37:楕円曲線暗号に関する記述(素因数分解)
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