令和2年度 10月 午前 問42
セキュリティ
暗号方式に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- アAES は公開鍵暗号方式,RSA は共通鍵暗号方式の一種である。
- イ共通鍵暗号方式では,暗号化及び復号に同一の鍵を使用する。
- ウ公開鍵暗号方式を通信内容の秘匿に使用する場合は,暗号化に使用する鍵を秘密にして,復号に使用する鍵を公開する。
- エディジタル署名に公開鍵暗号方式が使用されることはなく,共通鍵暗号方式が使用される。
答えと解説を見る
✓ これが正解イ共通鍵暗号方式では,暗号化及び復号に同一の鍵を使用する。
解説
共通鍵方式は暗号化と復号に同じ鍵を使います。
暗号方式の記述を選ぶときは、暗号化と復号に使う鍵が同じか別かという一点で見分けます。共通鍵と呼ばれる方式は、送り手と受け手が同じ鍵を持ち合い、その一つの鍵で暗号化も復号も行います。強みは処理が速いことで、大量のデータを守るのに向きます。弱みは、その一つの鍵を相手にどう安全に届けるかという点です。もう一方の公開鍵と呼ばれる方式は、対になる二つの鍵を用意し、暗号化に使う鍵と復号に使う鍵を役割で分けます。秘匿を目的にする場合、受け手の公開されている鍵で暗号化し、受け手だけが持つ秘密の鍵で復号します。ですから、鍵が同じ一つか対になる二つか、公開する鍵の役割は暗号化か復号かという軸で読み分けてください。ディジタル署名にも同じ鍵の対を使います。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アAES は公開鍵暗号方式,RSA は共通…:AES を公開鍵方式、RSA を共通鍵方式の一種と述べています。二つの代表例の分類が入れ替わっており、実際は AES が共通鍵、RSA が公開鍵の代表例に当たります。
- ウ公開鍵暗号方式を通信内容の秘匿に使用する…:秘匿の用途では、暗号化に使う鍵を秘密にして、復号に使う鍵を公開すると述べています。役割が逆で、公開するのは暗号化のための鍵、手元に秘密で持つのは復号のための鍵になります。
- エディジタル署名に公開鍵暗号方式が使用され…:電子的な署名には対の鍵を使うことがなく、同じ鍵を共有する方式が使われると述べています。実際は署名でこそ、送り手だけが持つ秘密の鍵と受け手が使う公開の鍵の対を用います。
この問題の用語
- 共通鍵暗号方式「共通鍵暗号」と同じ意味です。同じ鍵を送る側と受け取る側の双方が持つやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
- 公開鍵暗号方式「公開鍵暗号」と同じ意味です。配ってよい鍵と隠す鍵を対にして使うやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
- ディジタル署名デジタル署名の古い書き方で、指しているものは同じです。改ざんを見つけられるだけで、改変そのものを防ぐ力はありません。
- AES暗号化と復号に同じ鍵を使う共通鍵暗号の方式で、決まった長さごとに区切って処理します。処理が速く、通信やデータ本体の暗号化に使われます。
- RSA非常に大きな数の素因数分解が難しいことを安全性の根拠にした公開鍵暗号方式です。鍵を公開するものと秘密にするものの2つに分けて使います。
- 暗号化内容を鍵がなければ読めない形に変換すること。通信の経路だけでは守りきれない場合があるので、ファイル自体にも施します。
- 復号暗号にした文を、もとの読める形に戻すことをいいます。相手の公開鍵で暗号化した文は、相手の秘密鍵だけで戻せます。
出典:令和2年度 10月 応用情報技術者試験 午前 問42
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 春期 午前 問38:公開鍵暗号方式に関する問題(公開鍵暗号方式)
- 令和5年度 秋期 午前 問45:DNSSECについての記述(共通鍵暗号方式)
- 令和5年度 秋期 午前 問37:楕円曲線暗号の特徴(RSA)
- 令和2年度 10月 午前 問40:デジタル署名に関する問題(ディジタル署名)
- 平成30年度 秋期 午前 問45:WPA2に関する問題(AES)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)