平成22年度 春期 午前 問62
システム戦略
情報システム全体の最適化目標は経営戦略に基づいて設定される必要があり,その整合性を検証する必要がある。“財務状態の予測”と整合性を確保すべきものはどれか。
- ア情報化投資計画
- イ情報システム化計画
- ウ情報システム全体の SWOT 分析
- エ情報システム部門のバランススコアカード
答えと解説を見る
✓ これが正解ア情報化投資計画
解説
金額で答えられるのは投資の計画だけです。
整合性を検証するとは、二つのものを並べて食い違いが無いかを確かめることです。並べるためには、両者が同じ物差しで語られていなければなりません。設問が挙げているのは財務状態の予測、つまり金額の見通しです。これに突き合わせられるのは、いつ、いくら投じ、どれだけ回収するかを金額で書いた情報化投資計画になります。投じる額と見込む効果が財務の見通しに収まっているかを確かめ、収まらなければ投資を削るか、見通しのほうを立て直す。この往復ができるのは、双方が金額で書かれているからです。経営戦略の側と情報システム戦略の側には、ほかにも対応する組が考えられます。事業の将来像には作るシステムの計画が、自社の置かれた状況には現状の分析が、部門の業績評価にはバランススコアカードがそれぞれ向き合います。設問が名指ししたのは財務ですから、選ぶ相手も金額を扱うものでなければなりません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ情報システム化計画:どのシステムをどの順序でいつ構築するかを定めた、対象と日程の計画です。書かれている単位が期日や作業であるため、収支の見通しと直接ひき比べられる数値になっていません。
- ウ情報システム全体の SWOT 分析:強み、弱み、機会、脅威を書き出して現状をつかむ手法です。判断の材料としては役に立ちますが、将来の収支を示す数値を持たないので、予測と照らし合わせる相手になりません。
- エ情報システム部門のバランススコアカード:四つの視点で部門の成果を測る枠組みで、視点の一つに財務が入るため紛れます。ただし測っているのは部門の実績であり、全体の最適化に向けた投資の規模とは対象の広さが違います。
この問題の用語
- 情報システム業務に必要なデータを集め、処理し、伝えるための仕組み全体です。コンピュータや通信網だけでなく、それを使う人や業務の手順も含みます。
- 投資将来の利益を見込んで、設備や仕組みにお金を使うことです。使った額を何年で取り戻せるかを見て、いくつかの案を比べます。
- システム化計画何を、いつまでに、どれだけの費用で作るかを描いた計画です。共通フレーム2013では、これを立案するのが企画プロセスの仕事です。
- 分析集めたデータを細かく分けて、何がどう関わっているかを読み取ること。量が増えるほど、扱う道具も考え方も変わります。
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
出典:平成22年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問62
同じ用語が出る問題
- 令和4年度 秋期 午前 問66:請負型の契約に関する問題(システム化計画)
- 令和元年度 秋期 午前 問65:要件定義プロセスで行うこと(システム化計画)
- 平成29年度 秋期 午前 問64:要件定義プロセスで行うこと(システム化計画)
- 平成26年度 秋期 午前 問66:請負に関する問題(システム化計画)
- 平成24年度 春期 午前 問64:共通フレームに関する問題(システム化計画)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)