平成23年度 特別 午前 問35
ネットワーク
伝送速度に関する問題
図のように,2 台の端末がルータと中継回線で接続されているとき,端末 A がフレームを送信し始めてから,端末 B がフレームを受信し終わるまでの時間は,およそ何ミリ秒か。
〔条件〕 フレーム長: LAN,中継回線ともに 1,500 バイト LAN の伝送速度: 10M ビット/秒 中継回線の伝送速度: 1.5M ビット/秒 1 フレームのルータ処理時間: 両ルータともに 0.8 ミリ秒
〔図〕
端末A ── ルータ ══════ 中継回線 ══════ ルータ ── 端末B
│ │ 1.5M ビット/秒 │ │
└──┬──┘ └──┬──┘
LAN(10M ビット/秒) LAN(10M ビット/秒)- ア3
- イ6
- ウ10
- エ12
答えと解説を見る
✓ これが正解エ12
解説
回線三本とルータ二台を足して 12 ミリ秒です。
通る区間を数えることから始めます。送り出す側の構内の回線、二台のルータを結ぶ中継の回線、受け取る側の構内の回線で、回線は三本です。そのあいだにルータが二台あり、それぞれに一フレームあたりの処理の時間がかかります。中継の回線だけで計算すると足りません。次に単位をそろえます。フレームの長さは 1,500 バイトで、伝送速度はビット毎秒で与えられていますから、8 を掛けて 12,000 ビットとします。ここを落とすと答えが八分の一になります。区間ごとの時間を出します。構内の回線は 10M ビット毎秒ですから、12,000 を 10,000,000 で割って 0.0012 秒、つまり 1.2 ミリ秒です。もう一方の構内の回線も同じ条件ですから、同じく 1.2 ミリ秒です。中継の回線は 1.5M ビット毎秒ですから、12,000 を 1,500,000 で割って 0.008 秒、つまり 8 ミリ秒になります。ルータは一台につき 0.8 ミリ秒で、二台ぶんは 1.6 ミリ秒です。この問いでは、ルータはフレームを最後まで受け取ってから次へ送り出しますので、区間ごとの時間を重ねずに順に足していきます。1.2 と 0.8 と 8 と 0.8 と 1.2 を足すと 12 ミリ秒です。検算の勘どころは、最も遅い区間が全体をほぼ決めるという点にあります。8 ミリ秒だけで全体の三分の二を占めますから、8 を下回る値はその場で外せます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア3:バイトをビットに直さずに計算すると、構内の回線が 0.15 ミリ秒ずつ、中継の回線が 1 ミリ秒、ルータ二台ぶんが 1.6 ミリ秒で、合わせて約 2.9 ミリ秒となり、この値になります。正しく換算すれば中継の回線だけで 8 ミリ秒を要するので、この値では成り立ちません。
- イ6:最も遅い区間の速度を実際より速く読み違えたときに現れる大きさです。1.5M ビット毎秒で 12,000 ビットを送り出すには 8 ミリ秒かかりますから、全体がこれを下回ることはありません。
- ウ10:二台ぶんの処理である 1.6 ミリ秒を落とし、さらに端数を丸めた形です。条件に一フレームあたりの処理の時間が明記されている以上、足さずに済ませることはできません。
この問題の用語
- ルータLAN同士やLANとWANをつなぎ、ネットワーク層で中継する機器です。宛先のIPアドレスを見て経路を選び、パケットを転送します。
- LAN事務所や家庭など、限られた範囲の中で機器をつなぐネットワークです。離れた拠点どうしを結ぶWANとは、ルータを介して接続します。
出典:平成23年度 特別 応用情報技術者試験 午前 問35
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問38:サイドチャネル攻撃に関する問題(LAN)
- 令和7年度 秋期 午前 問30:送信時間に関する問題(LAN)
- 令和7年度 春期 午前 問32:ネットワーク機器のアドレス(ルータ)
- 令和7年度 春期 午前 問31:選択されるネクストホップ(ルータ)
- 令和6年度 春期 午前 問34:SDNに関する問題(ルータ)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)