平成23年度 特別 午前 問47
開発技術
モジュール強度に関する問題
モジュール設計に関する記述のうち,モジュール強度(結束性)が最も強いものはどれか。
- アある木構造データを扱う機能をデータとともに一つにまとめ,木構造データをモジュールの外から見えないようにした。
- イ複数の機能のそれぞれに必要な初期設定の操作が,ある時点で一括して実行できるので,一つのモジュールにまとめた。
- ウ二つの機能 A,B のコードは重複する部分が多いので,A,B を一つのモジュールとし,A,B の機能を使い分けるための引数を設けた。
- エ二つの機能 A,B は必ず A,B の順番に実行され,しかも A で計算した結果を B で使うことがあるので,一つのモジュールにまとめた。
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✓ これが正解アある木構造データを扱う機能をデータとともに一つにまとめ,木構造データをモジュールの外から見えないようにした。
解説
一つのデータ構造ごと機能をまとめた形が最も強いです。
モジュール強度は結束性とも呼ばれ、一つのモジュールの中身がどれだけ一つの目的にまとまっているかを表します。強いほど良い指標で、弱いものから順に段階が付けられています。四つの記述は、どれもなぜ一つにまとめたのかという理由を述べていますから、その理由を段階に当てはめれば順位が決まります。正解の肢は、ある木構造データを扱う機能をデータとともに一つにまとめ、その木構造データをモジュールの外から見えないようにした、と述べています。一つのデータ構造を中心に据えて、それを扱う機能を束ねた形ですから、情報的結束性に当たります。外から見えないようにしたという点も効いていて、データの持ち方を変えても使う側を直さずに済みます。四つの中ではこれが最も強い形です。一つの機能だけを果たす段階はさらに上にありますが、この設問は並んだ記述の中で最も強いものを問うていますから、そこに無いことは理由になりません。最後に向きを確かめておきます。強度は高いほど良い指標で、結合度は低いほど良い指標です。どちらも良い設計を測る物差しですが、良い方向が反対ですから、取り違えると順位が丸ごとひっくり返ります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ複数の機能のそれぞれに必要な初期設定の操…:必要な初期設定の操作をある時点で一括して実行できるから、という理由だけで束ねた形です。集めた根拠が同じ時機であることにすぎず、中身どうしのつながりは無いため、段階としてはかなり下の方に位置します。
- ウ二つの機能 A,B のコードは重複する部…:コードの重複が多いから一つにし、引数で機能を使い分けるという形です。引数で使い分けると書かれているものは下から二番目の段階に当たり、四つの中では最も弱いまとめ方になります。
- エ二つの機能 A,B は必ず A,B の順…:必ず決まった順番に実行され、しかも前の計算結果を後で使うことがある、という理由です。順序に加えてデータの受渡しもあるので中ほどより上ですが、一つのデータ構造を核にした形には届きません。
出典:平成23年度 特別 応用情報技術者試験 午前 問47
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