平成24年度 秋期 午前 問63
システム戦略
情報リテラシを向上させる施策
一般企業において,社内業務システムの活用を促進するために,全社員の情報リテラシを向上させる施策はどれか。
- ア各部門固有の様々な要求に応えることを目指し,システム開発力を向上させるために,社員一人一人のプログラミング能力の習熟を図る。
- イ業務に必要となるデータの収集・加工・発信を適切に実施することを目指し,コンピュータやネットワークを有効に利用する能力の習熟を図る。
- ウ社内業務の内容を深く理解することを目指し,経理関係の知識に重点を置き,簿記の資格取得を義務付ける。
- エデータの入力時間を短縮し,システムの稼働率を高めるために,キーボードの打鍵操作の速度を競うインセンティブを設定する。
答えと解説を見る
✓ これが正解イ業務に必要となるデータの収集・加工・発信を適切に実施することを目指し,コンピュータやネットワークを有効に利用する能力の習熟を図る。
解説
情報を集め、加工し、伝える力の底上げです。
情報リテラシとは、仕事に必要な情報を集め、目的に合う形に加工し、必要な相手へ届ける力のことです。もとになった語が読み書きの能力を意味しますから、情報を読み、書き、伝える力だと考えると外れません。設問が求めているのは全社員の底上げですので、特定の職種だけが使う専門技能を当てはめてはいけません。正しいのは、業務に必要となるデータの収集と加工と発信を適切に行えるよう、コンピュータやネットワークを有効に利用する能力の習熟を図るという施策です。社内業務システムの活用を促進するという目的にも、そのまま噛み合っています。全社員に必要なのは、道具を使いこなす力であって、道具を作る力ではありません。残る三つは、どれも別の能力に置き換わっており、情報そのものを扱う力を伸ばす施策になっていません。人材育成の打ち手を選ぶときは、伸ばしたい力と手段が噛み合っているかを確かめてください。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア各部門固有の様々な要求に応えることを目指…:社員一人一人にプログラミングの習熟を求め、システム開発力を高めようとするものです。設問が言っているのは作る側ではなく使う側の話で、部門ごとの要求に応える役割は情報システム部門が担います。
- ウ社内業務の内容を深く理解することを目指し…:経理関係の知識に重点を置いて簿記の資格取得を義務付けるものです。会計の知識は増えますし業務の理解にも役立ちますが、問われている軸とは違います。良いことが書いてあるかどうかで選ばないでください。
- エデータの入力時間を短縮し,システムの稼働…:キーボードの打鍵操作の速度を競わせるものですが、身に付くのは入力作業の技能だけです。速く打てても必要なデータを見極める力や伝える力は付かず、速さを競わせれば入力の誤りも増えかねません。
この問題の用語
- 情報リテラシ情報を集め、確かめ、選んで使う力のことをいいます。習得の機会を増やすことが、情報の格差を解消する取組みになります。
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
- ログいつ誰が何をしたかを、機器やソフトウェアが自動で残していく記録です。あとから出来事をたどれるので、事故の調査や不正の発見に使われます。
- 稼働率使える状態だった時間が、全体のどれだけを占めるかを表す割合。約束した水準を守れたかどうかの物差しになります。
出典:平成24年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問63
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問13:稼働率に関する問題(稼働率)
- 令和7年度 春期 午前 問13:稼働率の関係を示したグラフ(稼働率)
- 令和7年度 春期 午前 問12:稼働率に関する問題(稼働率)
- 令和6年度 秋期 午前 問14:稼働率を高い順に並べたもの(稼働率)
- 令和5年度 秋期 午前 問15:稼働率に関する問題(稼働率)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)