平成25年度 秋期 午前 問56
サービスマネジメント
差分バックアップに関する問題
データベースのバックアップ処理には,フルバックアップ方式と差分バックアップ方式がある。差分バックアップ方式による運用に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- ア障害からの回復時に差分だけ処理すればよいので,フルバックアップ方式に比べて復旧時間が短い。
- イフルバックアップのデータで復元した後に,差分を加えて復旧する。
- ウフルバックアップ方式と交互に運用することはできない。
- エフルバックアップ方式に比べ,バックアップに要する時間が長い。
答えと解説を見る
✓ これが正解イフルバックアップのデータで復元した後に,差分を加えて復旧する。
解説
フルで戻してから差分を重ねて復旧します。
設問は、差分バックアップ方式による運用に関する記述として適切なものを選ばせています。押さえる軸は一つで、この方式がフルバックアップを土台として初めて成り立つ、という点です。フルバックアップは毎回すべてを複製しますが、差分バックアップは直前のフルバックアップ以降に変わった分だけを複製します。ですから差分だけを取り出しても、単独では元の姿に戻せません。復旧は二段構えになり、まずフルバックアップで全体を戻し、そこへ変わった分を重ねる、という順で進みます。よって、フルバックアップのデータで復元した後に、差分を加えて復旧する、という記述が当てはまります。この方式は、毎日の負担といざというときの速さを交換したものだと考えると分かりやすくなります。取る量が少ないので取得は速く容量も小さい代わりに、戻すときに二段を踏むぶん時間が掛かります。実務では週末に全部を取り、平日は変わった分だけを取る、といった形で組み合わせます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア障害からの回復時に差分だけ処理すればよい…:戻すときに二段を踏むことになるため、この方式のほうがむしろ時間が掛かります。変わった分だけを当てればよいという読み方は、土台を先に戻す手順が必要だという前提を落としています。
- ウフルバックアップ方式と交互に運用すること…:全部を写したものが無ければ変わった分は使えないので、併用できないどころか併用が前提になります。土台と重ねる分の二つがそろって初めて復旧できる、という関係が逆に読まれています。
- エフルバックアップ方式に比べ,バックアップ…:複製する量が少ないぶん、取得に要する時間はむしろ短くなります。長い短いを問う記述では、取るときの話なのか戻すときの話なのかを見分ける必要があり、ここでは取るときの側が逆になっています。
この問題の用語
- 差分バックアップ前回のフルバックアップ以降に変わった分だけを取る方法です。毎日行えば、フルバックアップの間の日でも前日の状態まで戻せます。
- フルバックアップ対象のデータを毎回まるごと保存する方式。1回にかかる時間は長くなりますが、復元はその1本だけで済みます。
- 増分バックアップ前回のバックアップ以降に変わった分だけを保存する方式。毎回の保存は速く小さい代わりに、復元には前の世代がそろっている必要があります。
- データベースたくさんのデータを決まった形で貯め、探したり書き換えたりできるようにした仕組み。多くの人が同時に使うことを前提にしています。
出典:平成25年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問56
同じ用語が出る問題
- 令和5年度 秋期 午前 問57:フルバックアップに関する問題(差分バックアップ)
- 令和3年度 秋期 午前 問55:フルバックアップに関する問題(フルバックアップ)
- 令和3年度 春期 午前 問57:フルバックアップに関する問題(差分バックアップ)
- 平成29年度 秋期 午前 問56:差分バックアップに関する問題(増分バックアップ)
- 平成26年度 秋期 午前 問57(フルバックアップ)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)