平成26年度 秋期 午前 問44
セキュリティ
職務分掌に関する問題
システム運用管理者による機密ファイルの不正な持出しを牽制するための対策はどれか。
- ア運用管理者の PC の定期的なウイルス検査
- イ運用管理者の PC へのクライアントファイアウォールの導入
- ウ監視者の配置
- エ機密ファイルのバックアップ
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✓ これが正解ウ監視者の配置
解説
見られていると知らせるのが牽制です。
設問は、システム運用管理者による機密ファイルの不正な持出しを牽制するための対策を選ばせています。効いている言葉は二つです。一つは、疑われている相手が組織の内側の人であり、しかも正規の強い権限を持っているということ。もう一つは、防ぐのではなく牽制する、つまりやりにくくして思いとどまらせるという目的です。この二つで並びを切ります。まず、外から入ってくるものや外との通信を相手にする備えは、当人が内部の権限者である以上は働きません。権限のある人は、仕組みを壊さずに正規の手順でファイルを読めるからです。次に、失われたものを取り戻す備えも当てはまりません。持ち出しでは複製されるだけで元のファイルは手元に残りますから、取り戻す準備は何も止めていないことになります。残るのは、別の人が見ているという形の対策です。見られている、記録されていると当人が知っていること自体が、実行をためらわせます。よって監視者を置くことが当てはまります。仕組みで縛りきれない相手には人で組むというのが、内部不正への基本の構えです。作業に立ち会う、二人一組で操作する、作業する人と承認する人を分ける職務分掌も、同じ考え方の上にあります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア運用管理者の PC の定期的なウイルス検…:定期的なマルウェアの検査は、外から入り込む不正なプログラムへの備えです。正規の権限で読み出して持ち出す行為は、そもそも不正なプログラムを必要としませんので、この検査には引っかかりません。
- イ運用管理者の PC へのクライアントファ…:端末に入れる通信の制御は、外からの接続や想定外の通信を止めるための備えです。組織の内側で認められた手順のまま持ち出される場合には、止めるべき理由を見つけられません。
- エ機密ファイルのバックアップ:控えを取っておくのは、失われたときに取り戻すための備えです。持ち出しでは元のファイルが消えませんから、この備えを厚くしても、当人が思いとどまる理由にはなりません。
この問題の用語
- 職務分掌一人に権限が集まらないよう、担当を分けて互いにけん制させる考え方。不正やミスが起きにくい形にする狙いがあります。
- 内部不正中にいる人が、与えられた権限を使って情報を持ち出したり書き換えたりすること。外からの攻撃より気づきにくいのが難点です。
- システム運用作ったシステムを日々動かし、支えていく仕事のことをいいます。稼働の監視やバックアップ、障害への対応などを決めた手順で行います。
- 機密決められた人以外に見せてはならない、という扱いのことです。社外秘などの区分を決め、書類に表示して全員に周知します。
- ウイルスほかのプログラムに入り込んで増える、不正なプログラムです。単独で動くトロイの木馬や、自ら広がるワームとは区別されます。
- ファイアウォール内と外の境目に置いて、通してよい通信だけを選び、残りを遮る仕組み。どの相手のどの用途かという条件を見て判断します。
- 監視機器や利用者の動きを継続して見て、記録に残しておくこと。稼働状況や性能を見張り、異常に早く気づいて対応するために行います。
- バックアップ失っても元に戻せるよう、データの複製を別に取っておくこと。取るだけでなく、戻せるかを確かめておくのが要点です。
出典:平成26年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問44
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前 問58:ウォークスルー法の説明(機密)
- 令和7年度 春期 午前 問56:IaaSに関する問題(システム運用)
- 平成30年度 春期 午前 問57:内部統制に関する問題(職務分掌)
- 平成30年度 春期 午前 問44:パケットフィルタリングの問題(ウイルス)
- 平成30年度 春期 午前 問40:J-CRATに関する問題(内部不正)
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