平成30年度 春期 午前 問57
システム監査
内部統制に関する問題
業務部門が起票した入力原票を,情報システム部門でデータ入力する場合,情報システム部門の業務として,適切なものはどれか。
- ア業務部門が入力原票ごとの処理結果を確認できるように,処理結果リストを業務部門に送付する。
- イ入力原票の記入内容に誤りがある場合は,誤りの内容が明らかなときに限り,情報システム部門の判断で入力原票を修正し,入力処理する。
- ウ入力原票はデータ入力処理の期日まで情報システム部門で保管し,受領枚数の点検などの授受確認は,データ入力処理の期日直前に一括して行う。
- エ入力済みの入力原票は,不正使用や機密情報の漏えいなどを防止するために,入力後直ちに廃棄する。
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✓ これが正解ア業務部門が入力原票ごとの処理結果を確認できるように,処理結果リストを業務部門に送付する。
解説
入れた結果を起票した側へ返して確かめます。
設問は、業務部門が起票した入力原票を情報システム部門が入力する場面で、情報システム部門の業務として適切なものを選ばせています。軸になるのは、どこまでが受け取った側の持ち分かという点です。原票に何を書くかという中身の責任は、起票した業務部門にあります。受け取った側が負うのは、書かれたとおりに正しく入れることと、受け渡しの記録を残すことです。ここから導けるのは、入れた結果を起票した側へ返し、原票と突き合わせられるようにするという業務です。中身を知っているのは起票した側なので、打ち間違いや読み取り違いはそこで初めて見つかります。作る人と確かめる人を分けるという内部統制の基本形が、そのまま形になっています。この種の設問は、分ける、確かめる、残すという三語を用意しておき、どの肢がその三語のどれかを壊しているかで切ると速く進みます。職務分掌の線をまたいでいないかを最初に見てください。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ入力原票の記入内容に誤りがある場合は,誤…:誤りが明らかなときに限って受け取った側の判断で原票を直すという内容で、中身に手を入れています。明らかかどうかを決めるのも判断なので、起票した側へ戻して直させるのが筋です。
- ウ入力原票はデータ入力処理の期日まで情報シ…:受領枚数の点検などの授受確認を入力の期日直前にまとめて行うという内容です。受け取った時点で数を合わせないため、途中で抜けても気づけず、受け渡しの記録が用をなしません。
- エ入力済みの入力原票は,不正使用や機密情報…:入力を終えた原票を直ちに捨てるという内容で、原本そのものを失います。漏えいを防ぐという目的は保管の仕方で満たせるうえ、後から突き合わせる手掛かりが消えてしまいます。
この問題の用語
- 内部統制不正やミスを防ぐため、承認や記録、点検といった手続きを業務そのものに組み込んでおく社内の仕組み。整備と運用の最終責任は経営者が負います。
- 職務分掌一人に権限が集まらないよう、担当を分けて互いにけん制させる考え方。不正やミスが起きにくい形にする狙いがあります。
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
- 情報システム業務に必要なデータを集め、処理し、伝えるための仕組み全体です。コンピュータや通信網だけでなく、それを使う人や業務の手順も含みます。
- 機密決められた人以外に見せてはならない、という扱いのことです。社外秘などの区分を決め、書類に表示して全員に周知します。
- 廃棄使わなくなった機器や書類を、処分することをいいます。記録が残る装置は、全領域を上書きしてから引き渡します。
出典:平成30年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問57
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前 問80:このRoHS指令の目的(廃棄)
- 令和7年度 春期 午前 問58:ウォークスルー法の説明(機密)
- 令和5年度 秋期 午前 問60:ITへの対応に関する問題(内部統制)
- 平成27年度 秋期 午前 問60:営業債権管理業務に関する内部統制(職務分掌)
- 平成26年度 秋期 午前 問44:職務分掌に関する問題(職務分掌)
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