平成30年度 秋期 午前 問22
コンピュータ構成要素
耐タンパ性を向上させる手法
マイクロプロセッサの耐タンパ性を向上させる手法として,適切なものはどれか。
- アESD(Electrostatic Discharge)に対する耐性を強化する。
- イチップ検査終了後に検査用パッドを残しておく。
- ウチップ内部を物理的に解析しようとすると,内部回路が破壊されるようにする。
- エ内部メモリの物理アドレスを整然と配置する。
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✓ これが正解ウチップ内部を物理的に解析しようとすると,内部回路が破壊されるようにする。
解説
解析されると内部回路が壊れる作りにすることです。
マイクロプロセッサの耐タンパ性を高める手立てを選ぶ問いです。まず語をほどきます。タンパは英語の tamper で、勝手に手を加える、細工する、という意味です。ですから耐タンパ性とは、中身を読み取られたり書き換えられたりしにくい性質を指します。ここで押さえておきたいのは、守る相手が人であるという点です。自然に起きる不具合から製品を守る話ではありません。攻撃する側が集積回路に対して行うのは、外装を薬品で溶かして中の配線を顕微鏡で覗く、検査のために設けられた端子に細い針を当てて内部の信号を読み取る、電圧や温度をわざと狂わせて誤った動作をさせる、といった手口です。物理的に解析しようとすると内部回路が破壊されるようにしておけば、解析そのものが成り立ちません。これが求められている手立てにあたります。見分けの軸は二つです。守る相手が人なのかそれ以外なのかという点と、その手立てが攻撃する側にとって都合がよくなる向きか、都合が悪くなる向きかという点です。身近な実物で確かめます。現金を扱うカードや通信に使う小さなカードの集積回路は、削られると内部が壊れるように作られています。鍵を吐き出させるより先にチップが働かなくなる、という発想です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アESD(Electrostatic Di…:静電気の放電に対する耐性を強める内容です。相手にしているのは自然に起きる現象で、製品の壊れにくさを高める品質側の話にあたります。中身を読み取ろうとする者を想定していないので、問われている性質とは向きが違います。
- イチップ検査終了後に検査用パッドを残してお…:検査が済んだ後も検査用パッドを残しておく内容です。このパッドは内部の信号へ直結した窓口ですから、残せば針を当てて信号を読み取る入口を与えることになります。高めるどころか、逆に弱める側の扱いです。
- エ内部メモリの物理アドレスを整然と配置する…:内部メモリの物理アドレスを整然と並べる内容です。並びに規則があるほど、解析する側は目当ての値がどこに置かれているかを推し当てやすくなります。これも守りを弱める向きに働き、高める手立てにはなりません。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問22
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