平成23年度 特別 午前Ⅱ 問15
セキュリティ関連法規
個人情報保護法に関する問題
個人情報保護法の中で規定された,個人情報の取扱いに関する不正行為に対して用意されている仕組みはどれか。
- ア苦情処理の制度及び主務大臣が個人情報取扱事業者に対して行う報告の徴収,助言,勧告又は命令
- イ国民生活センターが個人情報の本人からの苦情によって行う,個人情報取扱事業者に対する改善命令
- ウ個人情報の本人が個人情報取扱事業者に対して行う,差止請求や損害賠償請求の裁判手続
- エ個人情報の本人と個人情報取扱事業者の当事者間における解決を促すために,認定個人情報保護団体が主催する審査機関の設置
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✓ これが正解ア苦情処理の制度及び主務大臣が個人情報取扱事業者に対して行う報告の徴収,助言,勧告又は命令
解説
苦情処理と、主務大臣による報告徴収・助言・勧告・命令の仕組みです。
出題当時の個人情報保護法は、個人情報取扱事業者に義務を課したうえで、その実効性を確保する仕組みとして、事業者自身や認定を受けた団体などによる苦情の処理と、主務大臣による報告の徴収、助言、勧告、命令を定めていました。見分ける軸は、その仕組みをこの法律が誰に担わせているかです。行政の側が事業者に働きかけ、従わなければ命令へと段階を踏んで関与するのが、この法律の中心的な枠組みでした。苦情はまず事業者や団体で処理し、行政は報告徴収から命令まで段階を踏む、と覚えておくと選びやすくなります。出題当時の主務大臣による報告の徴収、助言、勧告、命令の権限は、2017年5月の改正法の全面施行で個人情報保護委員会に一元化されています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ国民生活センターが個人情報の本人からの苦…:国民生活センターは消費生活に関する相談などを担う機関で、個人情報取扱事業者に改善を命じる権限を個人情報保護法から与えられてはいません。命令を出せるのは、法律が定めた行政の側です。
- ウ個人情報の本人が個人情報取扱事業者に対し…:差止めや損害賠償を求める裁判は、民法などに基づく一般の手続であり、出題当時の個人情報保護法がこうした不正行為への対処として独自に設けた仕組みではありません。法律の中心は行政による段階的な関与です。
- エ個人情報の本人と個人情報取扱事業者の当事…:認定個人情報保護団体は、対象となる事業者の個人情報の取扱いに関する苦情の処理などを行う団体です。当事者間の解決を促す審査機関を設けるという仕組みは、法律が定めるものとして挙がるものではありません。
この問題の用語
- 個人情報保護法生きている個人を特定できる情報の扱い方を定めた法律。国籍や、秘密かどうか、企業の顧客かどうかは問いません。
- 改善悪いところを直して、より良い状態にすること。一度で終わらせず、計画・実行・評価・見直しを繰り返して続けるのが基本です。
出典:平成23年度 特別 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問15
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