令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問6
システム監査
プライバシーマークに関する問題
プライバシーマークを取得しているA社は,個人情報管理台帳の取扱いについて内部監査を行った。判明した状況のうち,監査人が,指摘事項として監査報告書に記載すべきものはどれか。
- ア個人情報管理台帳に,概数でしかつかめない個人情報の保有件数は概数だけで記載している。
- イ個人情報管理台帳に,個人情報の名称,内容,利用範囲などの項目に加えて,個人情報の保管場所,保管方法,保管期限を記載している。
- ウ個人情報管理台帳の機密性を守るための保護措置を講じている。
- エ個人情報管理台帳の見直しは,新たな個人情報の取得があった場合にだけ行っている。
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✓ これが正解エ個人情報管理台帳の見直しは,新たな個人情報の取得があった場合にだけ行っている。
解説
台帳の見直しを新たな取得時だけに限る運用は、指摘事項になります。
プライバシーマーク制度が基準とするJIS Q 15001では、事業者は自らが取り扱う個人情報を特定し、それを個人情報管理台帳などで管理することが求められます。そして台帳は、作ったままにせず、定期的に見直して最新の状態に保つことが必要です。個人情報は取得のときだけでなく、利用範囲の変更や廃棄などによっても状態が変わるからです。新たな個人情報を取得した場合にだけ見直すという運用では、それ以外の変化が台帳に反映されないおそれがあり、監査人が指摘事項として報告すべき状況です。台帳の記載の詳しさよりも、最新の状態が保たれる仕組みがあるかに注目すると判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア個人情報管理台帳に,概数でしかつかめない…:保有件数を正確につかめない個人情報について概数で記載することは、台帳の運用として認められる範囲です。件数を正確に数えられない事情があっても、概数を示しておけば規模を把握でき、指摘すべき不備にはなりません。
- イ個人情報管理台帳に,個人情報の名称,内容…:名称、内容、利用範囲に加えて、保管場所や保管方法、保管期限まで台帳に記載するのは、個人情報を適切に管理するための望ましい記載です。項目が多いことは問題ではなく、指摘事項として報告する理由はありません。
- ウ個人情報管理台帳の機密性を守るための保護…:個人情報管理台帳には、どのような個人情報をどこに保有しているかがまとまっているため、機密性を守る保護措置を講じることは適切な対応です。監査で不備として指摘する状況には当たりません。
この問題の用語
- プライバシーマーク個人情報を適切に扱う体制を持つ事業者に与えられる認定のこと。対象は個人情報全般で、カード会員データの技術要件は定めません。
- 個人情報生きている個人を特定できる情報。氏名や生年月日のほか、ほかの情報と組み合わせれば特定できるものも含みます。
- 指摘事項監査で見つかった、直すべき点として報告書に書かれる事柄です。決まりどおりに行われていた行為は、ここには含まれません。
- 内部監査組織が自分たちの仕組みを、業務の担当から離れた立場の者が点検すること。結果は改善のための見直しに使われます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 監査報告書監査の結果と意見、改善の勧告をまとめて伝える文書のことです。原案は相手と意見交換し、事実誤認がないかを確かめます。
- 機密性許された人だけが情報に触れられる状態が保たれていること。完全性・可用性と並ぶ、情報セキュリティの三つの性質の一つです。
出典:令和4年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問6
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:3線モデルに関する問題(内部監査)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問7:監査報告書に関する問題(指摘事項)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問1:監査報告書に記載すべきもの(機密性)
- 平成26年度 春期 午前Ⅱ 問8:個人情報に関する問題(個人情報)
- 平成25年度 春期 午前Ⅱ 問5:内部統制に関する問題(プライバシーマーク)
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