令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問5
システム監査
監査証拠に関する問題
システム監査チームが監査結果の評価を行ったとき,一部の項目について,調査不足から監査人の意見が分かれた。この場合の監査チームの対応として,最も適切なものはどれか。
- ア意見の統一を図るために追加の監査手続を実施する。
- イ監査報告書を提出しない。
- ウ多数決で意見を一つにまとめる。
- エ分かれた意見を監査報告書に列挙する。
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✓ これが正解ア意見の統一を図るために追加の監査手続を実施する。
解説
調査不足で意見が分かれたら、追加の監査手続で根拠を補います。
監査の結論は、十分かつ適切な監査証拠に基づいて形成しなければなりません。この問では、調査が不足しているために監査人の意見が分かれています。つまり、結論を支える証拠がまだそろっていない状態です。このような場合は、追加の監査手続を実施して証拠を補い、事実に基づいて意見の統一を図るのが適切な対応です。見分ける軸は、意見が分かれた原因が何かという点です。原因が証拠の不足にある以上、まとめ方を工夫しても結論の確かさは上がりません。足りないものを補うという発想で考えれば、選ぶべき対応は自然に決まります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ監査報告書を提出しない。:監査報告書を提出しないことは、監査の依頼者に対する報告の責任を果たさないことになります。意見が分かれた原因は調査不足なので、提出をやめるのではなく、証拠を補って結論を固めることで対応するのが筋です。
- ウ多数決で意見を一つにまとめる。:多数決で意見をまとめても、調査不足という原因は解消されず、結論を支える証拠が足りないままです。監査の結論は人数ではなく監査証拠に基づいて形成するものなので、多数決による決着は適切ではありません。
- エ分かれた意見を監査報告書に列挙する。:分かれた意見をそのまま監査報告書に並べると、監査人としての結論を示さないまま報告することになります。原因が調査不足である以上、まず証拠を補って一つの結論を形成することが求められます。
この問題の用語
- 監査証拠監査人の判断を裏づける記録のこと。被監査部門から入手した運用記録などがこれで、監査人自身が作った計画書や議事録は含みません。
- 監査報告書監査の結果と意見、改善の勧告をまとめて伝える文書のことです。原案は相手と意見交換し、事実誤認がないかを確かめます。
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
出典:令和4年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問5
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:3線モデルに関する問題(監査人)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問7:システム監査基準に関する問題(監査報告書)
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