平成29年度 春期 午前Ⅱ 問23
システム構成要素
待機系に関する問題
HA(High Availability)クラスタリングにおいて,本番系サーバのハートビート信号が一定時間にわたって待機系サーバに届かなかった場合に行われるフェールオーバ処理の順序として,適切なものはどれか。
〔フェールオーバ処理ステップ〕
(1) 待機系サーバは,本番系サーバのディスクハートビートのログ(書込みログ)をチェックし,ネットワークに負荷が掛かってハートビート信号が届かなかったかを確認する。
(2) 待機系サーバは,本番系サーバの論理ドライブの専有権を奪い,ロックを掛ける。
(3) 本番系サーバと待機系サーバが接続しているスイッチに対して,待機系サーバから,接続しているネットワークが正常かどうかを確認する。
(4) 本番系サーバは,OSに対してシャットダウン要求を発行し,自ら強制シャットダウンを行う。
- ア(1),(2),(3),(4)
- イ(2),(3),(1),(4)
- ウ(3),(1),(2),(4)
- エ(3),(2),(1),(4)
答えと解説を見る
✓ これが正解ウ(3),(1),(2),(4)
解説
自分のネットワーク、相手の生存、専有権の奪取、相手の停止の順です。
見分ける軸は、待機系サーバが、本番系サーバが本当に止まっているのかを確かめ切ってから、論理ドライブを奪うという順序です。まず(3)で、待機系サーバ自身がつながるネットワークが正常かを確かめます。自分の側の故障なら、切り替えるべきではないからです。次に(1)で、ディスクハートビートの書込みログを見て、本番系サーバがネットワークの負荷で信号を届けられなかっただけで動いているのかを確認します。そのうえで(2)で、論理ドライブの専有権を奪ってロックを掛けます。最後に(4)で、ドライブを失った本番系サーバが自ら強制シャットダウンします。両方のサーバが同じドライブに書き込む事態を避けるため、奪う前に確認を済ませる、と考えると順序が決まります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア(1),(2),(3),(4):最初にディスクハートビートのログを確かめていますが、待機系サーバ自身のネットワークが正常かの確認が、専有権を奪った後になっています。自分の側の故障であっても切り替えてしまうおそれがあります。
- イ(2),(3),(1),(4):最初に論理ドライブの専有権を奪っています。本番系サーバがまだ動いているかを確かめる前に奪うので、動いている本番系サーバからドライブを取り上げてしまうおそれがあります。
- エ(3),(2),(1),(4):ネットワークの確認は先に済ませていますが、ディスクハートビートのログを見る前に専有権を奪っています。本番系サーバがネットワークの負荷で信号を送れなかっただけの場合でも、切り替えが起こります。
この問題の用語
- 待機系ふだんは処理を担当せず、故障に備えて控えている側のことです。動かしておくか止めておくかで、切替えの速さが変わります。
- クラスタリング似ているもの同士を自動でまとめ、集まりを見つける手法です。大量のデータから新しい傾向を導き出すときに使います。
- ログいつ誰が何をしたかを、機器やソフトウェアが自動で残していく記録です。あとから出来事をたどれるので、事故の調査や不正の発見に使われます。
出典:平成29年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問23:負荷分散方式の説明(待機系)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問19:DRDoSに関する問題(ログ)
- 平成27年度 春期 午前Ⅱ 問23:シェアードエブリシングの説明(クラスタリング)
- 平成27年度 春期 午前Ⅱ 問19:データウェアハウスに関する問題(クラスタリング)
- 平成21年度 春期 午前Ⅱ 問20:待機系に切り替わる契機(待機系)
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