第40回 午前 問12
社会・環境と健康
精神保健福祉法に関する問題
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)と、この法律に基づく精神疾患に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 1精神保健福祉法の目的として、精神障害者に対する社会復帰の援助がある。
- 2薬物依存症の者は、精神障害者に含まれない。
- 3アルコール依存症の者は、精神障害者に含まれる。
- 4直近3回の患者調査によると、総患者数(傷病小分類別)は、「気分[感情]障害(躁うつ病を含む)」で最も多い。
- 5直近3回の患者調査によると、総患者数(傷病小分類別)は、「アルツハイマー病」の方が「血管性および詳細不明の認知症」より多い。
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✓ これが正解2薬物依存症の者は、精神障害者に含まれない。
解説
精神保健福祉法では、薬物依存症の者も精神障害者に含まれます。
精神保健福祉法第5条は、精神障害者を、統合失調症、精神作用物質による急性中毒またはその依存症、知的障害その他の精神疾患を有する者と定義しています。精神作用物質にはアルコールも薬物も含まれるので、アルコール依存症の者も薬物依存症の者も、この法律の精神障害者に当たります。したがって、薬物依存症の者は含まれないとする記述が誤りです。
法の目的を定めた第1条には、精神障害者の医療と保護を行い、社会復帰の促進と自立・社会経済活動への参加の促進のために必要な援助を行うことが書かれており、社会復帰の援助は目的に含まれます。患者調査(直近3回)の総患者数を傷病小分類別に見ると、精神疾患の中では気分[感情]障害(躁うつ病を含む)が最も多く、認知症ではアルツハイマー病が血管性および詳細不明の認知症を上回っています(出題当時の最新の公表値)。
法律上の定義は物質の種類を区別せず精神作用物質とひとまとめにしている、と覚えておくと、アルコールと薬物の取り違えを防げます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1精神保健福祉法の目的として、精神障害者に…:第1条の目的には、精神障害者の社会復帰の促進と、自立や社会経済活動への参加の促進のための援助が明記されています。社会復帰の援助は目的に含まれるので、記述は正しい内容です。
- 3アルコール依存症の者は、精神障害者に含ま…:第5条の定義にある精神作用物質による依存症には、アルコールへの依存も入ります。アルコール依存症の者が精神障害者に含まれるという記述は、条文の定義に合っています。
- 4直近3回の患者調査によると、総患者数(傷…:患者調査の総患者数を傷病小分類で比べると、精神疾患の中では気分[感情]障害が最も多い状態が続いています。直近3回の調査でも同じ傾向で、記述は統計に合っています。
- 5直近3回の患者調査によると、総患者数(傷…:認知症の総患者数は、アルツハイマー病が血管性および詳細不明の認知症を上回っています。直近3回の患者調査でもこの大小は変わらず、記述は正しい内容です。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問12(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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