第40回 午前 問13
社会・環境と健康
児童虐待防止法に関する問題
就学時健康診断において、著しい減食を受けたと思われる児童を発見した。その児童を発見した担当者が、児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)に基づいて、速やかに行う行動である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1児童相談所に通告する。
- 2著しい減食が、保護者のしつけによるものかを確認する。
- 3著しい減食が、経済的虐待によるものかを確認する。
- 4児童を一時保護する。
- 5児童の保護者宅に立入り調査を行う。
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✓ これが正解1児童相談所に通告する。
解説
虐待が疑われる児童を見つけたら、速やかに児童相談所等へ通告します。
児童虐待防止法第6条第1項は、児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、市町村、都道府県の設置する福祉事務所または児童相談所に通告しなければならないと定めています。ポイントは、虐待だと確定した場合ではなく、虐待を受けたと思われる段階で通告の義務が生じることです。
同法第2条は、保護者による児童虐待の一つとして、児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食や長時間の放置など、監護を著しく怠ること(いわゆるネグレクト)を挙げています。設問の児童は著しい減食を受けたと思われるので、発見した担当者がまず行うのは通告です。原因がしつけかどうかを確かめたり、経済的虐待かどうかを判断したりするのは、発見者に求められる行動ではありません。一時保護や立入調査は、通告を受けた児童相談所長や都道府県知事が権限に基づいて行う措置で、健康診断の担当者が行うものではありません。
したがって、児童相談所に通告する行動が当てはまります。発見者の役割は疑いの段階で知らせること、調べて保護するのは行政機関の役割、と分けて覚えると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2著しい減食が、保護者のしつけによるものかを確認する。:通告の義務は、虐待を受けたと思われる段階で生じます。減食の理由が保護者のしつけかどうかを発見者が確かめてから動く必要はなく、確認を優先すると対応が遅れてしまいます。
- 3著しい減食が、経済的虐待によるものかを確認する。:児童虐待防止法が定める児童虐待は、身体的虐待、性的虐待、監護の著しい怠り(ネグレクト)、心理的虐待の4つです。経済的虐待は類型に含まれず、確かめる行動として的外れです。
- 4児童を一時保護する。:児童を一時保護するのは、児童福祉法に基づいて児童相談所長などが判断して行う措置です。健康診断で児童を見つけた担当者が自分で保護する権限はありません。
- 5児童の保護者宅に立入り調査を行う。:保護者の住居への立入調査は、児童虐待防止法に基づき都道府県知事が児童委員や児童相談所の職員などに行わせるものです。健診の担当者が行う行動ではありません。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問13(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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