第40回 午前 問48
食べ物と健康
難消化性オリゴ糖に関する問題
難消化性オリゴ糖の三次機能に関する記述である。a~cに該当する語句の組合せとして、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
難消化性オリゴ糖は、 a として作用し、 b を増殖させる。その結果、腸管内のpHが低下し、カルシウムを c して吸収率を高める作用がある。
- 1プレバイオティクス ウェルシュ菌 不溶化
- 2プレバイオティクス 乳酸菌 可溶化
- 3プロバイオティクス ウェルシュ菌 可溶化
- 4プロバイオティクス 乳酸菌 可溶化
- 5プロバイオティクス 乳酸菌 不溶化
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✓ これが正解2プレバイオティクス 乳酸菌 可溶化
解説
プレバイオティクス、乳酸菌、可溶化の組合せが当てはまります。
食品の三次機能は、体の調子を整える生体調節機能のことです。難消化性オリゴ糖は、小腸で消化・吸収されずに大腸まで届き、腸内の有用な細菌の栄養源になります。このように、大腸の有用菌を選んで増やし、宿主の健康に役立つ難消化性の食品成分をプレバイオティクスといいます。生きた有用菌そのものを摂取するプロバイオティクスとは区別されます。
難消化性オリゴ糖を利用して増えるのは、ビフィズス菌などの乳酸菌です。乳酸菌がオリゴ糖を発酵して乳酸や酢酸などの短鎖脂肪酸をつくるので、腸管内のpHが下がります。酸性の環境ではカルシウムが溶けやすい状態(可溶化)になり、吸収されやすくなります。したがって、aがプレバイオティクス、bが乳酸菌、cが可溶化の組合せが当てはまります。ウェルシュ菌は腐敗産物をつくる有害菌で、オリゴ糖の摂取ではむしろ減る側の菌です。
プレは菌のえさ、プロは菌そのもの、と接頭語の違いで覚えると、二つの用語を取り違えにくくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1プレバイオティクス ウェルシュ菌 不溶化:aのプレバイオティクスは合っていますが、難消化性オリゴ糖で増えるのはウェルシュ菌ではなく乳酸菌です。また腸内が酸性になるとカルシウムは不溶化せず溶けやすくなります。
- 3プロバイオティクス ウェルシュ菌 可溶化:難消化性オリゴ糖は生きた菌ではないので、プロバイオティクスではありません。増やす相手もウェルシュ菌ではなく、ビフィズス菌などの乳酸菌です。
- 4プロバイオティクス 乳酸菌 可溶化:bの乳酸菌とcの可溶化は合っていますが、aが違います。オリゴ糖は生きた菌そのものではなく、有用菌のえさとなる成分なので、プロバイオティクスではなくプレバイオティクスです。
- 5プロバイオティクス 乳酸菌 不溶化:オリゴ糖を菌そのものとするプロバイオティクスが誤りで、さらに腸内のpHが下がるとカルシウムは溶けやすくなります。不溶化して吸収率が高まるという流れは成り立ちません。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問48(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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