第40回 午前 問70
基礎栄養学
細胞膜における物質の輸送に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1促進拡散は、能動輸送である。
- 2単純拡散は、輸送担体(輸送体)を必要とする。
- 3受動輸送は、ATPから生じるエネルギーを必要とする。
- 4二次性能動輸送は、ATPから生じるエネルギーを直接利用する。
- 5エンドサイトーシスは、膜動輸送である。
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✓ これが正解5エンドサイトーシスは、膜動輸送である。
解説
エンドサイトーシスは、膜が物質を包み込む膜動輸送です。
細胞膜の物質輸送は、エネルギー(ATP)を使うか、輸送担体を使うか、濃度勾配に沿うか逆らうかで分類して判断します。エンドサイトーシスは、細胞膜が物質を包み込むようにくぼんで小胞をつくり、細胞内に取り込む仕組みで、膜そのものが動くので膜動輸送に分類されます。
ほかの記述は、分類の取り違えです。促進拡散と単純拡散はどちらもATPを使わない受動輸送で、違いは担体の有無です。二次性能動輸送は、ATPで先につくられたイオンの濃度差を利用する仕組みです。
したがって、エンドサイトーシスは膜動輸送であるという記述が適当です。受動輸送はATP不要、一次性能動輸送はATPを直接使う、二次性能動輸送はイオンの濃度差を間接的に使う、と三段で整理しておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1促進拡散は、能動輸送である。:促進拡散は、輸送担体を使って物質を濃度の高い側から低い側へ運ぶ輸送で、ATPのエネルギーを使わない受動輸送です。グルコース輸送体GLUTによる取り込みが代表例です。
- 2単純拡散は、輸送担体(輸送体)を必要とする。:単純拡散は、酸素や脂溶性の物質などが、輸送担体を使わずに脂質二重層をそのまま通り抜ける輸送です。担体を必要とするのは促進拡散や能動輸送です。
- 3受動輸送は、ATPから生じるエネルギーを必要とする。:受動輸送は、濃度勾配や電気的な勾配に従って物質が移動する輸送で、ATPから生じるエネルギーを必要としません。ATPを使って濃度勾配に逆らって運ぶのは能動輸送です。
- 4二次性能動輸送は、ATPから生じるエネルギーを直接利用する。:二次性能動輸送は、ナトリウムポンプがATPを使ってつくったナトリウムイオンの濃度差を利用して、別の物質を運びます。ATPを直接使うのは一次性能動輸送で、SGLT1によるグルコースの吸収が二次性の例です。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問70(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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