第40回 午後 問123
臨床栄養学
尿酸に関する問題
55歳、男性。介護職員。右第一中足趾節関節の腫脹で受診した。身長172 cm、体重78 kg、BMI 26.4 kg/m²、標準体重65 kg。血圧133/84 mmHg。空腹時の血液検査値は、血糖97 mg/dL、LDLコレステロール123 mg/dL、HDLコレステロール42 mg/dL、トリグリセリド142 mg/dL、尿酸8.9 mg/dL。尿pH 5.5。この患者に栄養食事指導を行うこととなった。積極的な摂取を勧める食品として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1りんご
- 2わかめ
- 3いわし
- 4かつおだし
- 5ワイン
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✓ これが正解2わかめ
解説
尿をアルカリ化する海藻のわかめを積極的に勧めます。
この患者は、右足の親指の付け根(第一中足趾節関節)が腫れ、血清尿酸値が8.9 mg/dLと7.0 mg/dLを超えているので、痛風発作が疑われる高尿酸血症です。尿のpHが5.5と酸性に傾いており、酸性の尿では尿酸が溶けにくく、尿路結石ができやすくなります。高尿酸血症・痛風の栄養管理では、プリン体・果糖・アルコールのとりすぎを避け、肥満を改善し、十分な水分をとって尿量を保ち、野菜や海藻などの尿をアルカリ化する食品を積極的にとることが勧められます。
わかめなどの海藻は、尿をアルカリ性に近づける食品で、プリン体も少ないので、積極的な摂取を勧める食品として最も適当です。ほかの食品は、果糖、プリン体、アルコールのいずれかを含み、尿酸を増やす方向に働くため、積極的に勧める対象にはなりません。
痛風の食事では、尿酸を増やすもの(プリン体・果糖・アルコール)を減らし、尿をアルカリ性にするものを増やす、という2方向で整理すると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1りんご:りんごなどの果物は尿をアルカリ性に近づける面もありますが、果糖を含みます。果糖は肝臓で代謝される過程で尿酸の産生を高めるため、高尿酸血症では積極的にとるよう勧める食品にはなりません。
- 3いわし:いわしは、魚の中でもプリン体を多く含む食品です。プリン体は体内で分解されて尿酸になるため、尿酸値の高い患者では、積極的にとるのではなく量を控えるよう指導します。
- 4かつおだし:かつおだしには、かつお節から溶け出したプリン体が含まれます。汁物や煮物で毎日多く使うと、知らないうちにプリン体の摂取が増えるので、積極的に勧める食品ではありません。
- 5ワイン:ワインを含むアルコールは、尿酸の産生を増やし、腎臓からの尿酸の排泄を妨げます。高尿酸血症では、種類にかかわらずアルコールの量を控えるよう指導します。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午後(厚生労働省)問123(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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