第40回 午後 問128
臨床栄養学
24時間蓄尿に関する問題
58歳、男性。会社員。身長172 cm、体重65 kg、BMI 22.0 kg/m²。血圧154/96 mmHg。食塩摂取量を推定するために24時間蓄尿を行ったところ、尿量1.5 L、尿中Na濃度136 mEq/L、尿中Cl濃度106 mEq/Lであった。Na原子量23、Cl原子量35.5、NaCl分子量58.5。この患者の1日尿中食塩排泄量(g)として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 16
- 28
- 310
- 412
- 514
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✓ これが正解412
解説
Na 136 mEq/L×1.5 L=204 mmolで、食塩は約12 gです。
24時間蓄尿は、1日に排泄された尿を全て集める検査で、尿中のナトリウム量から1日の食塩摂取量を推定できます。摂取したナトリウムのほとんどは尿中に排泄されるため、尿中ナトリウムの総量を食塩(NaCl)の量に換算します。食塩の量はナトリウムの量をもとに計算し、尿中クロールの値は使いません。
ナトリウムは1価のイオンなので、1 mEqは1 mmolにあたります。1日の尿中ナトリウムの総量は、136 mEq/L × 1.5 L=204 mEq、つまり204 mmolです。食塩1 mmolの重さは58.5 mgなので、食塩に換算すると204 × 58.5=11,934 mgで、およそ11.9 gとなり、最も近い12 gが正解です。ナトリウムの重さから求めても、204 × 23=4,692 mgのナトリウムに、58.5 ÷ 23(約2.54)を掛けると約11.9 gとなり、同じ結果です。
これは、尿中ナトリウムの総量をモル数で求め、食塩の分子量を掛けて換算するという考え方です。濃度に尿量を掛けて1日の総量に直す手順を忘れないことが大切です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 16:6 gは、尿中クロール濃度106に、尿量を掛けずに58.5を掛けた値(約6.2 g)にあたります。食塩はナトリウムの量から求め、さらに1日分の尿量1.5 Lを掛ける必要があります。
- 28:8 gは、尿中ナトリウム濃度136に尿量を掛けず、そのまま58.5を掛けた値(約8.0 g)にあたります。これは尿1 L分の量で、1日の尿量1.5 Lに直していません。
- 310:10 gは、Naの総量を原子量で重さにした約4.7 gと、Clの総量159 mmolを35.5倍した約5.6 gを足した値(約10.3 g)にあたります。尿中のクロールはナトリウムと同じ量ではないので、この足し方は使えません。
- 514:14 gは、ナトリウムとクロールの濃度を足した242に、尿量を掛けずに58.5を掛けた値(約14.2 g)にあたります。ナトリウムとクロールを二重に数えており、1日分の量にも直していません。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午後(厚生労働省)問128(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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