第40回 午後 問196
応用力試験
栄養管理報告書に関する問題
次の文を読み「196」、「197」、「198」に答えよ。
中核市であるK市保健所健康推進課に勤務する管理栄養士である。
K市では、男性壮年期の肥満者の割合が高い。このため、K市健康増進計画では、食環境整備の一環として、食事の提供を通じて身体状況の改善を図る事業所特定給食施設の割合の増加を目標としている。
そこで、管内の事業所特定給食施設(25施設)を対象に、目標達成に向けた支援を行うことになった。
表は、事業所特定給食施設から提出を受けた栄養管理報告書の集計結果である。目標達成のために優先的に実施を促す内容として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
表 栄養管理報告書の集計結果(一部抜粋)
| 施設数 (25施設※) | 割合 (%) | |||
|---|---|---|---|---|
| 栄養管理担当者 | 栄養士・管理栄養士配置 | あり | 6 | 24 |
| 給食の運営方式 | 委託 | あり | 25 | 100 |
| 給食会議 | 設置 | あり | 12 | 48 |
| 栄養計画 | 給与栄養目標量の設定 | あり | 20 | 80 |
| <詳細な情報の把握内容>(複数回答) | ||||
| ・性別・年齢 | 20 | 80 | ||
| ・身体活動レベル | 14 | 56 | ||
| ・やせ・肥満者の割合 | 10 | 40 | ||
| ・生活習慣病の有病率 | 5 | 20 | ||
| ・給食以外の食習慣の状況 | 5 | 20 | ||
| 食事提供方法(複数回答) | 複数献立 | 15 | 60 | |
| 選択食(カフェテリア) | 10 | 40 | ||
| ヘルシーメニュー | 提供 | あり | 12 | 48 |
| 給食評価の方法(複数回答) | 嗜好調査 | 6 | 24 | |
| 摂取量調査 | 4 | 16 |
※1回500食以上または1日1,500食以上の食事を供給する施設:0施設
1回300食以上または1日750食以上の食事を供給する施設:5施設
1回100食以上または1日250食以上の食事を供給する施設:20施設(上記施設を除く。)
- 1やせ・肥満者の割合の把握
- 2生活習慣病の有病率の把握
- 3嗜好の把握
- 4摂取量の把握
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✓ これが正解1やせ・肥満者の割合の把握
解説
身体状況の改善に向け、まずやせ・肥満者の割合の把握を促します。
K市の目標は、食事の提供を通じて身体状況の改善を図る事業所特定給食施設の割合を増やすことで、背景には男性壮年期の肥満者の割合が高いという課題があります。給食で身体状況の改善を図るには、まず利用者の身体状況を把握し、それを栄養計画に反映させることが出発点になります。
栄養管理報告書の集計では、給与栄養目標量の設定は80%の施設でできていますが、詳細な情報としてやせ・肥満者の割合を把握している施設は40%にとどまっています。やせ・肥満者の割合はK市の課題である肥満に直接関わる情報で、健康診断の結果などからとらえやすいものです。これを把握すれば、利用者の体格に応じた給与栄養目標量の設定や献立に生かせます。
したがって、やせ・肥満者の割合の把握を優先的に促すのが最も適切です。目標が身体状況の改善であれば、身体状況を表す情報の把握から始める、と目標と把握する情報を結びつけて考えると選びやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2生活習慣病の有病率の把握:生活習慣病の有病率も身体状況の情報ですが、病気に関わる個人の情報で、施設が集めるには手間と配慮が必要です。K市の課題である肥満に直接関わり、まず手をつけやすいのは体格の情報です。
- 3嗜好の把握:嗜好の把握は、利用者に好まれる給食を作るためには役立ちますが、身体状況を表す情報ではありません。食事の提供を通じて身体状況の改善を図るという目標に対しては、優先度が低くなります。
- 4摂取量の把握:摂取量の把握は給食の評価に役立ちますが、利用者の身体状況が分からなければ、どれだけ食べるのが適切かを判断できません。目標達成のための最初の取組としては、体格などの把握が先です。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午後(厚生労働省)問196(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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