平成31年度 春期 午前Ⅱ 問1
プロセッサ
パワーゲーティングの説明
プロセッサの省電力技術の一つであるパワーゲーティングの説明として,適切なものはどれか。
- ア仕事量に応じて,プロセッサへ供給する電源電圧やクロック周波数を変える。
- イ動作していない回路ブロックへのクロック供給を停止する。
- ウ動作していない回路ブロックへの電源供給を遮断する。
- エマルチコアプロセッサにおいて,使用しないコアの消費電力枠を,動作しているコアに割り当てる。
答えと解説を見る
✓ これが正解ウ動作していない回路ブロックへの電源供給を遮断する。
解説
パワーゲーティングは、使っていない回路の電源供給そのものを断ちます。
省電力の技術は、何を止めるのか、何を変えるのかで見分けます。パワーゲーティングは、動作していない回路ブロックへの電源供給を遮断する方式です。クロックの供給を止めるだけでは回路に電圧がかかったままなので、リーク電流による電力は流れ続けます。電源そのものを切れば、このリーク電流も含めて消費電力を抑えられます。その代わり、再び動かすときには電源を入れ直し、回路が安定するまで待つ時間がかかります。止めるのが電源ならパワーゲーティング、クロックならクロックゲーティングと、止める対象と名前を組にして覚えると取り違えません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア仕事量に応じて,プロセッサへ供給する電源…:仕事量に応じて電源電圧やクロック周波数を上げ下げするのは、DVFSと呼ばれる考え方です。回路を止めるのではなく、動かし続けながら電圧と周波数を調整する点で、電源供給を断つ方式とは違います。
- イ動作していない回路ブロックへのクロック供…:動作していない回路ブロックへのクロック供給を止めるのはクロックゲーティングです。信号の切り替わりで使う電力は減りますが、電源はつながったままなので、供給の遮断までは行っていません。
- エマルチコアプロセッサにおいて,使用しない…:使っていないコアの消費電力枠を動いているコアへ回すのは、マルチコア全体で電力の配分を工夫する話です。動いていない回路ブロックへの電源をスイッチで断つという仕組みそのものを述べたものではありません。
出典:平成31年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問1
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)