平成27年度 春期 午前 問14
システム構成要素
平均応答時間の関係を表したグラフ
オンラインリアルタイムシステムにおける CPU の使用率と平均応答時間の関係を表したグラフとして,適切なものはどれか。ここで,トランザクションの発生はポアソン分布に従い,その処理時間は指数分布に従うものとする。
図(書き起こし): 選択肢そのものが4つのグラフ(絵)です。 線の形を読み取って書き下しました。
絵を文で言い換えている以上,ここでの解釈が入っています。判断に迷う場合は原典 p10 を見てください。
どのグラフも 横軸=CPU 使用率(目盛りは 0 と 1)/縦軸=平均応答時間。使用率 1 の位置に縦の点線が引かれています。
ア 低い高さからほぼ水平に始まり,右へ行くほど傾きが増して,
点線(使用率1)の手前で跳ね上がる(漸近する形)。
イ 左端から点線まで一定の傾きの直線。
ウ 左下から立ち上がり,右へ行くほど傾きがゆるみ,点線の手前で水平に近づく(頭打ち)。
エ 低い高さで水平のまま(右端まで変わらない)。- ア(グラフ:上の「ア」)
- イ(グラフ:上の「イ」)
- ウ(グラフ:上の「ウ」)
- エ(グラフ:上の「エ」)
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✓ これが正解ア(グラフ:上の「ア」)
解説
使用率が1に近づくほど応答時間が急激に伸びます。
トランザクションが不規則に発生し、1 件あたりの処理時間もばらつく状況では、依頼が重なった分だけ待ちが生じます。使用率が低いうちは前の処理がすでに終わっていることが多いので待ちはほとんど起きず、平均応答時間は処理そのものにかかる時間に近い低い値のままです。使用率が上がると、前の処理が終わらないうちに次が届く割合が増え、待ちが積み重なります。判定の軸は、使用率が 1 に近づいたときにグラフがどう振る舞うかという一点で、処理が追いつかなくなるため平均応答時間は限りなく大きくなります。低い高さから始まり、右へ行くほど傾きが増して、使用率 1 に引かれた点線の手前で跳ね上がる形がこれに当たります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ(グラフ:上の「イ」):使用率の増加に対して応答時間が一定の割合でしか増えない形です。混み合いが進むほど待ちの伸び方も大きくなるという性質が、どこにも現れていません。
- ウ(グラフ:上の「ウ」):右へ行くほど増え方がゆるみ、点線の手前で頭打ちになる形です。混み合うほど伸びが抑えられることになり、待ちが積み上がる向きと逆になっています。
- エ(グラフ:上の「エ」):使用率がどれだけ上がっても応答時間が変わらない水平の形です。依頼が重なっても待たされないことになり、待ちが生じる仕組みそのものを表していません。
この問題の用語
- トランザクションデータベースへの一連の処理をひとまとめにした単位のこと。途中で失敗すると開始前の状態へ戻され、中途半端な更新が残りません。
- 応答時間要求を終えてから、最初の結果が表示され始めるまでの時間です。処理がすべて終わるまでを測るターンアラウンドタイムとは別です。
出典:平成27年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問14(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 科目A 問7:原子性に関する問題(トランザクション)
- 令和5年度 科目A 問7:ACIDに関する問題(トランザクション)
- 平成30年度 秋期 午前 問55:キャパシティ管理に関する問題(応答時間)
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