平成29年度 春期 午前 問28
データベース
分散データベースシステムにおいて,一連のトランザクション処理を行う複数サイトに更新処理が確定可能かどうかを問い合わせ,全てのサイトが確定可能である場合,更新処理を確定する方式はどれか。
- ア2相コミット
- イ排他制御
- ウロールバック
- エロールフォワード
答えと解説を見る
✓ これが正解ア2相コミット
解説
全てへ問い合わせ、そろってから確定するのが2相コミットです。
2相コミットは、名前のとおり二つの段を踏む決め方です。分散した仕組みでは、更新が複数の場所にまたがります。どれか一つでも失敗すると、全体が食い違ってしまいました。そこで最初の段で、確定できるかどうかを全ての場所へ尋ねます。尋ねられた側は、書き込める状態にしてから返事を返しました。すべてが確定可能と答えたときだけ、次の段へ進みます。二つ目の段で、あらためて確定の指示を送りました。一つでも否と答えれば、全体を取り消す指示に切り替えます。排他制御は、同じ場所を同時に触らせない仕組みでした。待たせて順に通すことで、食い違いを防ぎます。ロールバックは、途中まで進んだ更新を取り消す働きです。ロールフォワードは、記録を追って更新を再び当て直します。問い合わせてから決める、という二段の形が見分ける印でした。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ排他制御:同じ場所を同時に触らせない仕組みです。先に触った側が終わるまで待たせました。食い違いを防ぐ働きは持っています。けれども全ての場所へ尋ねる段がありません。確定するかどうかを決める仕掛けでもないのです。働く層が違いました。
- ウロールバック:途中まで進んだ更新を取り消す働きです。失敗したときに、元の状態へ戻しました。確定できないと分かった後の始末です。尋ねて回る段は含まれていません。確定させる向きの働きでもないのです。出番が後ろでした。戻す向きの働きにあたります。
- エロールフォワード:記録を追って、更新を再び当て直す働きです。障害から復旧するときに使われました。保存しておいた控えから前へ進めます。やはり尋ねて回る段がありません。分散した場所をそろえる仕掛けでもないのです。場面が別でした。
この問題の用語
- データベースたくさんのデータを決まった形で貯め、探したり書き換えたりできるようにした仕組み。多くの人が同時に使うことを前提にしています。
- トランザクションデータベースへの一連の処理をひとまとめにした単位のこと。途中で失敗すると開始前の状態へ戻され、中途半端な更新が残りません。
- 排他制御同じデータを同時に更新しても、矛盾が起きないようにする仕組みです。先の処理が終わるまで、後の処理を待たせて防ぎます。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問28
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 科目A 問7:原子性に関する問題(トランザクション)
- 令和5年度 科目A 問7:ACIDに関する問題(トランザクション)
- 平成28年度 春期 午前 問30:トランザクションに関する問題(排他制御)
- 平成25年度 春期 午前 問30:排他制御のロック獲得の可能性(排他制御)
- 平成24年度 春期 午前 問33:DBMSの排他制御に関する記述(排他制御)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)