2024年5月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問20
リスク管理
法人に対する生命保険等を活用した福利厚生に係るアドバイスに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1「従業員の死亡時に支給する弔慰金や死亡退職金の原資を準備したい」という顧客に対して、団体信用生命保険の活用をアドバイスした。
- 2「休業補償規程に基づいて従業員に支給する休業の補償に係る給付の原資を準備したい」という顧客に対して、団体就業不能保障保険の活用をアドバイスした。
- 3「従業員の死亡時に支給する死亡退職金や定年退職時に支給する退職金の原資を準備したい」という顧客に対して、養老保険の活用をアドバイスした。
- 4「従業員の自助努力による財産形成を支援したい」という顧客に対して、勤労者財産形成貯蓄積立保険(一般財形)の活用をアドバイスした。
答えと解説を見る
✓ これが正解1「従業員の死亡時に支給する弔慰金や死亡退職金の原資を準備したい」という顧客に対して、団体信用生命保険の活用をアドバイスした。
解説
弔慰金や死亡退職金の準備に団体信用生命保険を勧めたのが不適切です。
この問は、法人が従業員の福利厚生の財源を準備するときに、どの保険が目的に合うかを問うものです。
団体信用生命保険は、住宅ローンなどの借り手が死亡したり所定の高度障害状態になったりしたときに、保険金でローンの残りを返済するための保険です。保険金は債務の返済に充てられるので、従業員の死亡時に支給する弔慰金や死亡退職金の原資にはなりません。この目的には、企業が契約者となり従業員等を被保険者とする総合福祉団体定期保険などが向いています。団体信用生命保険を勧めた記述が不適切なものです。
ほかの記述は適切です。団体就業不能保障保険は、従業員が病気やケガで働けなくなったときの所得を補償する団体保険で、休業補償規程に基づく給付の原資を準備できます。養老保険は、死亡したときは死亡保険金、満期まで生存すれば満期保険金が支払われるので、死亡退職金と定年退職金の両方の準備に使えます。勤労者財産形成貯蓄積立保険(一般財形)は、従業員が給与天引きで積み立てる制度で、自助努力による財産形成を支援できます。
保険金がだれに支払われ何に使われるかを確かめると、目的に合う保険かどうかを判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2「休業補償規程に基づいて従業員に支給する…:働けなくなった従業員の収入の減少を補う団体保険を使えば、会社の休業補償規程に沿って支給する給付の財源を用意できます。目的と保険の役割が一致しており、適切な助言です。
- 3「従業員の死亡時に支給する死亡退職金や定…:被保険者が亡くなれば死亡保険金、満期まで生きていれば満期保険金が出るので、満期を定年の時期にそろえれば、どちらの退職金の財源にも充てられます。適切な助言です。
- 4「従業員の自助努力による財産形成を支援し…:一般財形は、従業員が給与からの天引きで積み立てる財形制度の一つで、使い道に制限のない資産形成に使えます。従業員の自助努力による財産形成を支援したいという要望に合い、適切な助言です。
出典:2024年5月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問20(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)