2024年5月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問33
タックスプランニング
損益通算することができるもの
所得税における各種所得の金額の計算上生じた次の損失の金額のうち、給与所得の金額と損益通算することができるものはどれか。
- 1物品販売業による事業所得の金額の計算上生じた損失の金額
- 2上場株式等に係る譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額
- 3不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、不動産所得を生ずべき業務の用に供する土地の取得に要した負債の利子の額に相当する部分の金額
- 4公的年金等以外の雑所得の金額の計算上生じた損失の金額
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✓ これが正解1物品販売業による事業所得の金額の計算上生じた損失の金額
解説
事業所得の損失は給与所得と損益通算できます。
損益通算とは、ある所得の金額の計算上生じた損失を、ほかの所得の黒字の金額から差し引く仕組みです。差し引くことができる損失は、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の4つの所得で生じたものに限られます。さらに、この4つの中にも、通算の対象から外される損失が個別に定められています。
物品販売業による事業所得の損失は、通算の対象となる4つの所得のうち事業所得で生じたもので、対象から外す定めもありません。そのため、給与所得の金額と損益通算することができます。これが正解です。
ほかの3つの損失は、所得の種類そのものが対象外であったり、申告分離課税の枠内に閉じていたり、特定の部分が除かれていたりするため、給与所得とは通算できません。
通算できる所得は、不動産・事業・山林・譲渡の頭文字をとって、ふ・じ・さん・じょう(富士山上)と覚える方法がよく使われます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2上場株式等に係る譲渡所得の金額の計算上生…:上場株式等の譲渡損失は、申告分離課税の株式等に係る譲渡所得等の中で生じた損失で、給与所得などほかの所得とは通算できません。上場株式等の配当所得等とは、申告分離課税を選べば差し引くことができます。
- 3不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額…:不動産所得の損失は原則として通算できますが、土地(土地の上に存する権利を含む)を取得するための借入金の利子に当たる部分は除かれます。この部分の損失は給与所得から差し引くことができません。
- 4公的年金等以外の雑所得の金額の計算上生じ…:雑所得は、損失を差し引くことのできる不動産・事業・山林・譲渡の4つの所得に含まれていません。公的年金等以外の雑所得で損失が出ても、給与所得の黒字と相殺することはできません。
出典:2024年5月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問33(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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