2025年5月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問36
タックスプランニング
外国税額控除に関する問題
所得税における税額控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1居住者が外国所得税を納付することとなる場合、一定の金額を限度として、その外国所得税の額をその年分の所得税額から控除することができる。
- 2内国法人から支払を受ける上場株式の配当について申告分離課税を選択して確定申告をした場合、配当控除の適用を受けることができる。
- 3個人が支払った政党等に対する政治活動に関する寄附金で一定のものについては、支払った年分において、所得控除としての寄附金控除に代えて税額控除を選択することができる。
- 4給与所得者が住宅を新築または取得し、住宅借入金等特別控除の適用を受ける場合、最初の年分については、年末調整の対象者であっても確定申告をしなければならない。
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✓ これが正解2内国法人から支払を受ける上場株式の配当について申告分離課税を選択して確定申告をした場合、配当控除の適用を受けることができる。
解説
申告分離課税を選んだ配当には、配当控除は適用されません。
所得税の税額控除として、外国税額控除・配当控除・政党等寄附金特別控除・住宅借入金等特別控除を確かめる問題です。税額控除は、所得から差し引く所得控除と違い、計算した税額から直接差し引くものです。
居住者が外国で所得税に相当する税を納めた場合、二重課税を調整するため、一定の限度額の範囲で外国税額控除を受けられます。政党や政治資金団体への一定の寄附金は、所得控除としての寄附金控除と、税額控除の政党等寄附金特別控除のどちらか有利な方を選べます。住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)を受ける給与所得者は、最初の年分は確定申告が必要で、2年目以降は年末調整で控除を受けられます。これらの記述はいずれも適切です。
配当控除は、総合課税を選択して確定申告した配当所得について受けられる税額控除です。上場株式の配当で申告分離課税を選んだ場合は、配当控除を受けられません(その代わり上場株式等の譲渡損失と損益通算できます)。したがって、申告分離課税でも配当控除を受けられるとする記述が不適切です。
配当控除は総合課税のときだけ、譲渡損失との損益通算は申告分離課税のときだけ、と対にして覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1居住者が外国所得税を納付することとなる場…:外国で課された所得税相当の税と日本の所得税との二重課税を避けるため、一定の限度額まで外国の税を日本の所得税額から差し引けます。外国税額控除の内容のとおりで、この記述は適切です。
- 3個人が支払った政党等に対する政治活動に関…:政党などへの一定の寄附金は、所得から差し引く寄附金控除と、税額から差し引く特別控除のどちらかを選べます。所得の水準によっては税額控除の方が有利になることもあり、この記述は適切です。
- 4給与所得者が住宅を新築または取得し、住宅…:住宅ローン控除を受ける給与所得者は、1年目は必要書類をそろえて自分で確定申告をします。2年目以降は勤務先の年末調整で控除を受けられるので、この記述は適切です。
出典:2025年5月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問36(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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