第109回 午前 問10
疫学
インフルエンザの報告数
令和元年(2019年)における五類感染症で、週単位で報告される定点把握疾患のうち、インフルエンザ、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、突発性発しんの各週の定点当たり報告数の図を示す。インフルエンザの報告数はどれか。
定点当たり報告数の図:
- 横軸は第1週~第53週、縦軸は定点当たり報告数(人/定点)で0~60。
- A(実線):第1週は約16で急上昇し、第3~5週に約52~54で最大となる。その後急減して第15週頃に約2となり、第19週頃から第47週頃まではほぼ0。第49週頃から再び上昇し、最終週に約11。
- B(点線):年間を通じて約3~10の間で推移し、4本の中で最も高い水準が続く期間が長い。第1週は約3、第3週頃に約6、第21週頃に約7、第33週頃に約2.5まで下がった後、第45週頃から上昇して第51週頃に約10。
- C(一点鎖線):年間を通じて約1~3の間で推移する(第1週は約1、第3~11週頃は約2.5、第19~25週頃は約3、第33週頃は約1、第51週頃は約3)。
- D(破線):年間を通じてほぼ0~0.5の低い水準で横ばい。
- 1A
- 2B
- 3C
- 4D
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✓ これが正解1A
解説
冬に高い山を作り夏はほぼ0になるAが、インフルエンザです。
感染症発生動向調査の定点把握の図は、それぞれの感染症の季節による流行の形と、定点当たり報告数の大きさの組合せで判断します。
インフルエンザは、冬に短期間で大きな流行を起こし、夏にはほとんど報告がないのが特徴です。Aは第1週から急上昇して第3〜5週に約52〜54という4本の中で突出した最大値になり、春には約2まで減って夏はほぼ0、年末の第49週頃から再び上昇しています。この冬に一気に高い山を作る形は、インフルエンザの流行の典型です。したがって、インフルエンザの報告数はAです。
ほかの線は、年間を通じて約3〜10と高めで冬に上がるB、約1〜3でゆるやかに推移するC、ほぼ0〜0.5で横ばいのDです。感染性胃腸炎は一年中報告があり冬に増えるのでBの形に合い、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は低めの水準で年間を通じて報告されるのでCの形に、突発性発しんは季節性が乏しく報告数も小さいのでDの形に合います。
覚え方として、インフルエンザは冬だけ高く鋭い山、ほかの小児の定点疾患は年間を通じて低めの水準で推移すると、形の違いで見分けましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2B:Bは年間を通じて約3〜10と高めの水準が続き、冬に再び上がる形です。一年中報告があり冬に増える感染性胃腸炎の形に当たり、冬だけ鋭く高い山を作るインフルエンザとは形が違います。
- 3C:Cは年間を通じて約1〜3の範囲でゆるやかに推移しています。これはA群溶血性レンサ球菌咽頭炎の形に当たり、冬に50を超える大きな流行を作るインフルエンザとは水準がまったく異なります。
- 4D:Dは一年中ほぼ0〜0.5の低い水準で横ばいです。季節性が乏しい突発性発しんの形に当たり、冬に急上昇して夏にほぼ0になるインフルエンザの流行の形とは合いません。
出典:第109回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問10(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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