第109回 午前 問24
公衆衛生看護管理論
事業継続計画に関する問題
事業継続計画〈BCP:Business Continuity Plan〉に基づいて災害発生後72時間以内においても行う保健師の業務で優先度が高いのはどれか。
- 1両親学級
- 2HIV検査
- 3地域ケア会議
- 4特定健康診査
- 5高齢者虐待防止法に基づく立入調査
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✓ これが正解5高齢者虐待防止法に基づく立入調査
解説
発災後72時間以内でも、高齢者虐待の立入調査は優先して行います。
事業継続計画〈BCP〉は、災害などで職員や設備が限られる中でも、止めてはならない業務を選んで続けられるようにする計画です。業務を、住民の生命や身体に直結して中断できないものと、一時的に止めたり延期したりできるものに分けることが判断の軸です。
高齢者虐待防止法の立入調査は、養護者による虐待で高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じているおそれがあると認めるときに、市町村長が職員に住所などへ立ち入って調査させるものです。命に関わる緊急の事態への対応であり、災害時でも先送りすると取り返しがつかない結果になりかねません。したがって、発災後72時間以内でも行う優先度が高いのは高齢者虐待防止法に基づく立入調査です。
両親学級、HIV検査、地域ケア会議、特定健康診査は、いずれも大切な事業ですが、日程をずらしても住民の生命にすぐ危険が及ぶものではありません。発災直後は救命や避難所の対応に人手を回すため、これらは休止・延期の対象になります。
見分け方として、BCPで継続する業務は、止めると命や身体に直ちに危険が及ぶものかどうかで選ぶと覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1両親学級:両親学級は、妊娠中の夫婦に出産や育児を学んでもらう教室です。延期しても参加者の生命にすぐ危険が及ぶものではなく、発災直後の72時間は休止して人員を救護にあてる業務です。
- 2HIV検査:HIV検査は、早期発見のための大切な事業ですが、日程を後ろにずらしても受検者の命が直ちに危うくなるものではありません。災害直後は一時的に休止し、落ち着いてから再開できる業務です。
- 3地域ケア会議:地域ケア会議は、関係者で個別事例の検討や地域課題の共有を行う会議です。災害直後の混乱した時期に開催を急ぐ必要はなく、業務が落ち着いてから日程を組み直せます。
- 4特定健康診査:特定健康診査は、生活習慣病の予防のための年1回の健診です。実施の時期をずらしても健康への影響は限られるため、災害直後の72時間に優先して続ける業務ではありません。
出典:第109回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問24(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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